02_詩」カテゴリーアーカイブ

消しゴム

私の部屋から消しゴムが消えた 自分で買い続けた漫画や画集本より 知らない人から送 … 続きを読む

カテゴリー: 02_詩 | コメントする

節分

節分の夜に細々と二階の窓を濡らす音がして 外に人影が見えた こんな遅い夕食時に帰 … 続きを読む

カテゴリー: 02_詩 | コメントする

縁側

一日中縁側で過ごす人は 陽の目を見るのが少なくなった人だ 何を話すでもなく 寄る … 続きを読む

カテゴリー: 02_詩 | コメントする

宿題

母に愛を頂戴と 両手を差し出すと 母は遠い所を見るように 私を見つめる 朝 白い … 続きを読む

カテゴリー: 02_詩 | コメントする

雨の交差点

   ── 女が女の話をするときは注意した方がいい 会議室の黒い椅子たちが話し合 … 続きを読む

カテゴリー: 02_詩 | コメントする

井戸のふた

雨天が続き狭い古井戸に 水嵩が増す。 私の仕事は、モノクロの写真を陽に透かして、 … 続きを読む

カテゴリー: 02_詩 | コメントする

彼岸と語る

耳の隙間から浸水してきた水圧に 古家と私の身体はただ錆びついて 歯車の音は止む … 続きを読む

カテゴリー: 02_詩 | コメントする

あかんたれの国

あかんたれや、くらい ゆわしたれや。 おれ、あかんたれやから、くらいの コトバ  … 続きを読む

カテゴリー: 02_詩 | コメントする

休憩室

食堂の経営者を失った病室の一角は 病人と看護師と来客を 一緒くたに呑み込み 巨大 … 続きを読む

カテゴリー: 02_詩 | コメントする

鍵っ子

両親から持たされて鞄の奥に仕舞っていた 親の言いつけだったのか 知り合いの噂話だ … 続きを読む

カテゴリー: 02_詩 | コメントする