奴隷画家の恋

奴隷画家の恋
寂しさに 色をのせればセピア色 インク一つで終わらせた恋
黙ります 薬も飲みます だからまた 愛してください 絵じゃなく私を
なんで生まれてきたんだろう 獄中の裸婦 淋しい魂
誰一人出会わなければ深海で 眠れる盲しいた魚になれた
愛される 愛されないは 言葉遣い 金で雇った奴隷に轡
目も口も 耳も舌も塞ぎなさい 絵をかきなさい それが契約
誰も皆 花咲くように 嘘をつく 雨降るように 涙流れる
捨てられて ひび割れても まだ雨は 気が触れるまで 降れない予報
たくさんの たくさんの詩はいりません 手錠のような色インクたち
あの人に 私の言葉は通じない だから愛すら響かない日々
カテゴリー: 06_短歌 パーマリンク

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