のぞき込んだのは

のぞき込んだのは
真っ暗い空に
月の船が
帆をかけて行くよ
  ひかりをあつめて
  なみだをわたるよ
月の船が
夜を越えるよ
  きどうのさきに
  きぼうをのせて
 帆をかけて
  哀しみすらも
   呑み込んだ
     月の船
柔らかに浮かぶ翳り
やみくもに伸ばした微熱
そんなあなたの満ち欠けを
映した地上の月鏡
覗いてごらん
 語らない物語
 胸に沈めた迷宮
とおい日のあしあとを
追いかけながら
泣き出した
あなたが唄う
いつかの哀歌(エレジー)
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