惑星「メバチコ」

惑星「メバチコ」
突然の痛みが
第三惑星に感染し
海が濁りだすと
真昼の光が奪われ
隣の双子星の
金星からも
硫酸の雨が
降り続ける
透明な粘膜が
セロテープみたいに
オゾン層に張り付いたまま
星星は
盲目の夜を
迎えに逝く
公転していた中核の行方は
膨張し圧縮された
ブラックホールの
餌食となり
乾いた土地は砂塵に帰して
もう
花々を見ることも
叶わないだろう
大切な核心は
こうして
滅んで逝く
それが
眼(まなこ)であろうと
地球(ほし)であろうと
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