ましろき月を紅に

ましろき月を紅に
切り取られた枠の中
微笑する貴女よ
夜々に言葉を降らせ
あらゆる星々を従え
寂寥の渦から
零れるは月の雫
笑顔の下に隠されし魂の旋律を
赤い媚薬に変えてくちづける
柔和なましろき肌に
刺青を施すように僕は愛す
刻印を受け貴女はのけぞる
火照る傷口
指先 爪弾く肢体
貴女の狂態
魂の戒め
刻印に成婚の証を
あらゆるスティグマを
貴女の痕に残し
解読出来ぬ夜を抱いて
今宵 鏡台に浮かぶは
紅に染まりしましろき月

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