なぜを持って

なぜを持って
人は産声をあげた時
なぜを握って
産まれてくるのです
なぜのどは渇くの
なぜお腹はへるの
なぜ夜になるの
子供たちよ
風の中の子供たちよ
なぜを持って
宇宙のなぞなぞと戯れ
なぜを持って
試行錯誤しては
音のない風景を省みる
真昼には緩やかな光を仰ぎ見
夜には去りゆく流星を数え
いつしかそれぞれの晩鐘を鳴らす
未来の子供たちよ
偏狭な地上の
疑問符の風が
頬を少しかすったら
お前たちは
どうして?
どうして?

いつまでも
親を困らせることでしょう

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