スポイトとスポットライト

スポイトトとスポットライト
白紙が彩られるように
暗闇に灯りを灯るように
色鉛筆で自分の名を描く
顔彩が
滲み出て広がり
転がり続ける水彩画
それが私の詩
言葉足らずだけども
私だけの紙上の詩(うた)
誰も歌えない
私だけの紙上の音階
今宵もオペラ座で
クリスティーナの
真似事を
怪人の仮面を外して
傷だらけの
醜い顔に
ソプラノの
くちづけ
寓話にして
舞台で演じ喉を裂けば
最期の演出に
溢れ出る血潮
鳴り止まない
喝采
あなたに届きますように

カテゴリー: 02_詩 パーマリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。