花陰の人へ

花陰の人へ
花陰の人へ
赤い首輪の中に
おさまり切れない情熱が
紅黒くはみ出しながら
僕の芯に契約書を描かせる
偏愛の行方に身を任す女
あなたに呪縛の枷を
美しい人よ
シャンデリアの下の
飼い猫よ
唇から鳴き声
拘束から吐息
精神的陵辱すら
青い悦楽
ターコイズの
川の流れの真ん中で
僕は贈り物の天然石を
つなぎ合わせて
世界に境界線を引く
僕らが選んだ檻の中で
「愛してる」の愛憎劇は
世界を震わせる
さぁ
咲き誇れ
偏愛の火花よ
枯れることを知らない
彼岸花のように
激しさに染め濡れた
花陰の人よ

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