蜜指

蜜指
蜜指
決して美しいとはいえない私の短い爪に
貴女そっと火を灯した
じっと していて…
それは魅了の呪文
ローズパラダイスに染め上げらた私の指は
淡い水色の携帯の上でも
貴女の独占欲が自己主張する
マニキュアに温度が
指先に恋が
呪縛に艶が
あるなんて
思いもしなかった
なんて鮮やかな執着
この指で今夜も貴女に触れるのに
貴女は全てを知っていて
私を禁断の園へ誘う
禁じられた遊戯に弾かれて
貴女はどんなふうに踊るのだろう
指先には枷
染めあげたのは
鮮やかな夢の夜
薔薇色の爪は温度を保ち
私に花園の鍵を与えた
今夜も…花が…咲いてしまう…
あいくるしい花が
夜露に濡れて
焔のような雫を指が
絡めるだろうか

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