彼岸

彼岸
彼岸
何人が
この朝方を見れずに
旅だったのだろう
何人が
この柵を飛び降りたのだろう
私の
友達ふたりが
手招きする
こっちへおいでよ
自殺とは
自由に生きれない
人間の特権だ
この窓枠の
向こう側に
彼岸はあるのに
私は
枠と柵の分岐点に立って
道を選べないまま
鳴らない
ナースコールを押し続けている

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