『スーパーサイズ・ミー』の続き

肝心のことを言い忘れたので追加します。
監督がこれを撮るきっかけになったのは、2002年11月、TVニュースで、肥満症で苦しむ二人のチィーンエイジャーが、「肥満になったのはハンバーガーが原因」とマクドナルドを訴え、「大量に食べたのは本人の責任」という判決結果だったことを見たからだという。
どちらが正しいか、それを証明してみようと思ったのだそうだ。なぜならアメリカでは37パーセントの子どもが肥満症に悩んでいるから。自己管理の甘さだけだろうか?
真摯な問いかけのこの映画には、大きな反響があった。しかし政府とF, F会社はこの映画がきっかけになった訴訟が続発するのを防ぐため、それら訴訟を禁止する通称「チーズバーガー法案」を、2004年3月に米下院で可決した。しかし同時に前回に述べたようにスーパーサイズは廃止され、「ゴー.アクティブ」というヘルシーな新セット・メニューも発売したという。またマクドナルドが数百万ドルをかけた”反「スーパーサイズ・ミー」”キャンペーンがオーストラリアで展開されたり、さまざまな社会現象を引き起こしてもいるようである。
マクドナルドではフライドキチンもハンバーガーと同じく、どこの部位というのではなく、あらゆる部位をぐちゃぐちゃに混ぜ込んでから固めたものだそうだ。いろいろな添加物も入れた、いわゆる加工された肉なのである。今輸入牛肉が問題になっているが、そういうマクドナルド的な考え方が濃厚なアメリカということを、十分に意識していなければならないだろうと思った。

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