2月13日の夢(二匹の蛇)

 空港のレストランで毎回S誌の懇親会が開かれている。ぼくはいつも丁度出張帰りに寄れるので、有り難いが、みんなはそうではないはず。なぜこんなところでわざわざやるのだろうと思うが、どうも安く会場が借りられるためらしい。参加者は殆ど詩人たちだが、二匹の蛇も毎回参加している。今日も帰りがけに、忘れ物がないかと、もう一度会場の部屋を覗き込むと、床を大小二匹の蛇が這って立ち去るのが見えた。あの二匹はああして巣に帰り、次回の懇親会にまた出てくるらしい。
 さて、空港エリアからの帰り道は、まず迷路のようなトンネルを抜けることから始まる。抜けると、広いロビーのような場所に出る。一般の客はそのままエレベーターに乗り込むのだが、ぼくたちセレブは白い椅子に座るよう誘導される。どうするのだろうと思っていると、椅子はぼくを載せたままゴーッと動いて、そのままエレベーターに合体して、下降を始めた。
 そこからはバスに乗る。バスは海岸地帯のヒースの丘のような中をどんどん降りていく。周囲の丘は草しか生えず、一本の樹木も見当たらない。おまけに頂上の部分が全部開発されて更地になっているが、まだ建物は一軒も建っていない。いずれはここに全部高層住宅が建てられるらしい。
 バスは道を直角に曲がる。そこからはものすごい急角度で道を下っていく。振り返ると、丘の上に大きな山門がある。この道はかつては大きなお寺の参道だったのだらしい。

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