ミスについて

  あまりせっかちなので、いたるところで、ミスするタイプらしい。いつだったか、だれだったか、有名な
作家が、「僕は注意力散漫で学校の授業を聞いているとき、いちばんぼんやりしていて、先生のはなしをきいているうちに、自分が急にどこかへいなくなったかのような錯覚に陥った。」というのを読んで、すっかりその作家が好きになってしまったりした。パソコンをはじめてからも、いつもとんでもないことばかりおこった。そのたんびに、息子がよばれてきて、たった3万円でつくってくれたのに、何度も何度も修理に通ってくれた。息子というものは、いつも両親に注意されるものと決まっているのに、かれの両親はいつもコンピューターがこわれるたびに、大ご馳走をつくって、ご機嫌をとりながら、コンピューターを修理させるために息子をよばなければならなかった。「ママー。ここをさわっちゃだめなの。なんどいったら、わかるの。」などとしかられてばかりいた。いちどなど、小学校の頃、「ママは一度死んだら、キリストみたいに復活するからね。ママが生き返ったら、3日間だけ、お魚たべさせてね。何しろおなかが空いてると思うのよ。」といったら我が息子は大変こまり、「ママー。普通にしてよ。ママが復活なんかしたら、棺桶の蓋をがんがんと釘を打ちでられないようにするからね。」といつたのである。しかし、最近のミスで一番すごいことは、わたしがせかいでいちばんうつくしいというか、魅力的な声はABC CLASSIC FMのclassic-DRIVEの男のアナウンサー
で、Julia Lester だと思ってほれほれと3ヶ月もききほれていたら、ある時、ジュリア レスターの写真
がでていたので、よくみると、なんとワンピースをきている女のアナウンサーだったのは、驚いてしまった。でも、声だけきくと、男のように聞こえるといったら、わたしに賛成してくれるひともいるかもしれない。
いちど聞いたら、忘れられない声なのである。
 それから、クミコがフランスに帰ってしまったので、淋しくて淋しくてたまらなくなったとき、息子を呼んで
インスタント珈琲などたくさんあげて、とうとうフランスのテレビを復活させてもらったのである。それは、わたしにとって大変幸せなことであった。パリから電話がかかってきたとき、フランスはいまかんかん照りで
どこへいっても水がたりないとか、教えてあげると、クミコはびっくりしていたのです。一日に13時と20時のテレビを見て大変満足したのでした。

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