クレー展とモーツアルト

大丸ミュージアムでクレー展を見た。スイスのベルンに「パウル・クレー・センター」が開設されたその記念展とのこと。会場では簡潔な線のドローイングを多く見ることができた。しかし晩年の天使のシリーズに至るまでの各時期の色彩感を伝える作品も数々あって、見ごたえがあった。好きなクレーを見に、いつかはベルンへ行ってみたいとは思っていたが、去年クレー・センターが開設されたと知り嬉しく思った。
クレーの言葉に(描くとは、見えるものを描くことでなく、見えないものを見えるようにすることだ)という意味のことが書かれていて、それはもちろん詩にも通じることで、ほんとうにそうだとあらためて共感する。
また表現は違うけれども、(私は死者たちや、まだこの世にやってこないものたちのために描く)というような彼の言葉を読んだことがある。これは忘れられないものの一つだ。
この言葉はモーツアルトの音楽にも通じる気がする。今年はモーツアルト生誕250年祭で、毎日テレビやFMでモーツアルトを聴けるのも嬉しい。クレーもまた特にモーツアルトが好きで、よく演奏していたと知る。
話がだんだんずれるが、今までにモーツアルトの好きな曲はいろいろあったが、去年から今年にかけては、一番多く聴いたのが、ある理由もあって、KV136のディヴェルティメントだった。そしてそのたびにさまざまな幸福感をもらった。

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