いまだ残暑の台峯を歩く(緑地伐採のその後)

台風が二つも接近中で大雨・土砂災害が多発しているのに、この辺りはまだ残暑で、雨もほとんど降りません。
昨日は台峯歩きの日、朝から30度を超えそうな日でしたが参加してきました。
歩くといっても日陰が多く、高い樹木の谷戸の道中なので、家に閉じこもっているよりも気持ちが良いからです。それだけでなく前回のブログで、台峯付近の緑の傾斜地がまた大きく開発されそうだと述べ、陳情の署名を集めていると、ここでもお知らせしましたが、その後のことを知りたいと思うところがありました。
結果を先ず言いますとかなりいい方向に進んでいるとのことです。
というのも先日建設常任委員会があり(それで陳情の署名を急いでいたのです)それに間に合い、数日後の市議会でそれを審議してもらえる運びになったそうで、その席でこれまで案件が大規模伐採で、また緑を守る法案の1つ保存地区に隣接する「特別保全地区」になる予定の地であるのに関わらず4,000㎡の広さであること(1,000以下でないと認められなくなる)、それゆえそれは法案が成立する前の(この10月予定)駆け込み開発であることは見え見えで、委員たちはそれを認識していなかったそうで、地元や会の人たちが声を上げてやっと明らかになったのだそうです。それで市議会では建設許可は継続審議となりそう、また「特別保全地区」の法案も一か月早く9月に発効させる方向になったとのことです。
私も近隣の人だけでなく丁度読書会の分科会であるF会の集まりがあったりして署名を頼んだりしましたので、その甲斐があり喜んでいます。ご協力ありがとうございました。
その場所は、ブログでもよく登場させている、コースの目玉である休憩場所、通称「老人の畑」と呼ばれている見晴らしの良い丘の上の目の前に見える所でした。昔はその辺は段々畑であったらしく、その後樹木(桜の大樹も何本かあったそうです)が生い茂り林になっていますが、登記上は農地でありそれが何度か転売されて開発業者の手に渡ったらしい。
帰りにその入り口になるところも見てきましたが、うねうねした急な坂で(この両側は住宅地)頂上に近い辺りの広い一画、平坦なところに(段々畑があったところ)住宅が建つのはもう仕方ないにしても、崖地を大きく壊したり手を入れたりすることがないよう、市の管轄指導を願うということらしいです。今は技術が発達して自然に逆らって何でもできる時代ですから。
実はこういう問題は、ここだけではなくあちこちで起こっています。
こんなことを書いていると長くなり肝心の今日の歩きが書けなくなってしまいましたので次回に回します。実はこの日はマツムシの声を聴く夕べも同時にあったで、それも書く予定でしたが…。
ただ一言、今日TVでたまたま見た93歳の現役画家の堀文子さんのインタビュウーの中で、こういういう言葉があり心に残りました。晩年になってあちこちを旅した堀さんは「風景は思想である」とつくづく感じたそうです。その土地の風景はそこに生きる人々が自然を取捨選択し、その国の人々がつくった一つの思想であり、日本にもそれが大正時代まではあった…と。外国でも日本と同じような近代化の波はあるけれど国土が広いので、まだそういう思想のある場所が残っている…と。
「世界遺産」にしたいという市自体に、またそれを推進しようという人たちにそういう思想があるだろうか、またそれがこの国にできるだろうか。

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