紅葉し始めた台峯。

このところ冬と夏が入り乱れた感じのお天気が続いていますが、昨日の日曜日は何とか秋らしい日和となりました。いつもの台峯歩きの日で、幸運でした。
その前日は南風が入って大雨になりましたが、こういう降り方は3月によくある現象でこの季節には珍しいとのこと、しかしまた12月並の寒さのときがあったりして、そのせいか今年は紅葉が早いとのことです。
前にも書きましたが、この辺りの紅葉はゆっくりしていて、また地味でもあります。11月末から年末にかけて変化していきます。見頃は12月に入ってからでしょうか。この時期紅く目立つのはハゼの木です。アカメガシワやエノキの黄葉、ケヤキの褐色、カエデは種類や木によってはまだ緑のままのものもあり、むしろ山芋の葉などに見られる草もみじの方に目が行きます。案内のKさんは、こういう微妙に変化していくもみじ、地味だが味のある推移をしていくこのあたりの秋もまた好きだというのです。そういうこともあって、今日は、木の実、草の実に特に注目して歩くということになりました。ドングリなどはすぐ頭に浮かんできますが、全ての木や草は実をつけるわけで、改めで眺めてみればその多くは秋にあり、特に草の実(種)がいかに独特の形をもち、子孫を増やすための戦略に長けているかが分かり、感心します。皆さんの衣服にどんな草の実がくっ付いて来るか、最後に皆で見てみましょう・・・とKさん。
上空にトンビが舞っています。その他、今日見られた鳥は、カシラダカ、アオジ、セキレイ、ヒヨドリでした。
第一の田んぼ、第二の田んぼとも稲刈りが終っていましたが、暖かさのためか青い稲が切り株から生えていました。最初の田んぼには稲を干している稲掛けも見られましたが、この光景も何時まで見られることでしょう。
台峯の入口から遠望する山並みも今日はよく見え、雪を頂いた富士も眺められましたが、何となく霞がかかっているようでやはり春の感じ、冬季のようなくっきりとはしていません。雪も少し前より少なくなったようで、やはり少し解けたのではないかーと。
このコースの展望台である老人の畑の手前の 大木となったカラスザンショウもたくさんの実をつけていましたが、ここには沢山の鳥がそれを食べにやってくるとのこと、(この実はかんでみるとどこかサンショウの香りがするが食べたくはない、害はありません)すなわちこれらの木や草の実は鳥たちの、また昆虫たちの冬に備える食料であるわけです。ですから雑草や下草を刈る場合もそのことを考えて、手をつけねばならないのです。
Kさん手製の実録資料図鑑による「くっつく実の植物」だけを列挙してみましょう。
イノコズチ、ヌスビトハギ、ミズヒキソウ、キンミズヒキ、チジニザサ、センダングサ、ミズタマソウ、チカラシバなどです。
最後にわたしの衣服にくっ付いてきた草の実は、センダングサ、ミズヒキソウ、イノコズチでした。それらは持ち帰らないで、なるべくここに落としていってください、そうすると、彼らも発芽する機会がもてますからと言われてそうしましたが、ナイロン製でほとんど付かないだろうと思っていたものにもちゃんと付いているのには感心しました。

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