「ヒポカンパス詩画展」に行く

28日は最終日で「詩の朗読会」がある日。
この日は前から予定が入っていたので、行けないと最初思っていたのだけれど、このイベントに出ないのは寂しい気がしたので、先の方はキャンセルしてこちらの方に出てしまった。
こういうものは機会を逸すと二度とめぐり合えないと思ったからである。
でも出かけて本当に良かった。井上直さんの画も少し早く行ってじっくり見られたし、朗読もそれぞれに個性と味があり、ギターとヴァイオリンと古楽器の演奏も交えながらの楽しいものだった。
前の個展の時は行けなかったので直接拝見するのは初めてだが、今日の画はブルーを基調とした宇宙空間のような静謐さと浮遊感、それでありながら何か懐かしげな囲気のものが集められていて(というのは本質は変わらないのだろうが主題によって変化してきているというお話だったから)引き込まれた。
ヒポカンパスの世界とどこか通じるものがあるようだ。
静かな天空や風景やビルの上にいつも白い何かが飛んでいる。それが画に動きをもたらしているようだ。遊星、惑星でなくて恒星、相手との距離を常に一定に保ちながら、自ら発光する星。それは自己というそれぞれの星ではないだろうか。しかもそれは漂流している。まさに私はそんな孤独な星(それほどの輝きはないにしても)である。
ヒポカンパスの皆さん、ありがとうございました。

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