9月19日の夢(待ち合わせ)

 女友達との待ち合わせまで間があるので、早稲田で喫茶店に入る。中年の女主人が切り盛りしていて、昔の居酒屋のような雰囲気。ケータイの待ち受け画面を出して、テーブルに置き、連絡を待つことにする。ぼくはケータイをもう一台紙袋の中にも持っていて、そちらにも同じ待ち受け画面を出しておく。ぼくの前には木製のテーブルがあり、向こう側には若いカップルが相席している。ぼくの隣はもちろん女友達のために空席としている。
 そこへいきなり入ってきた男が、ぼくがテーブルに置いたカードを取り上げる。ぼくが驚くと、男は「一週間前にここに忘れたタバコを探しているんだ」と言い訳をし、ぼくの隣に座ってしまう。そして、いろいろ話しかけてくるのだが、すべて意味不明だ。異常者なのだろうか。女友達が来たら、この店を出ようと思う。

カテゴリー: | コメントする

9月13日の夢(野川朗読会)

 野川朗読会の最後の出演者はそらしといろさんだ。音楽がかかり、司会の女性が彼女についての口上を述べる。しかし、彼女が今日、会場に来ていないことを知っているぼくは「そらしさんは来ていないんじゃないの?」と言う。だが、司会者は「いや、確か来ていたはずだ。私はさっき見ましたよ」と答える。でも、待てど暮らせど彼女の姿は舞台に現れない。

カテゴリー: | コメントする

9月11日の夢(大忙し)

 会社にいる。珍しくぼくは殺到する仕事を抱えている。Y社のまだつきあいのなかった部署から、ぼくを指名で仕事の依頼が来るのだ。電話で某博物館の館長に引き合わされる。ぼく自身も別の博物館の館長に就任することが決まっているので、「もしもし、ニース博物館館長の一色です」と挨拶するが、急に相手の声が聞こえなくなり、「もしもしもしもし…」と言い続ける。
 自分のデスクに戻ると、そこを別の若いスタッフが占領している。ぼくがデスクに置いていた資料は向こう側へ墜落させられてしまう。同僚のFが「仕事がいっぱいだから、これは一色さんに振ろう」と言っている。これ以上、仕事を抱えるなんて冗談ではない。
 若い同僚が「さっき、一色さんが〇〇と〇〇と言っていたのは、何のことですか」と尋ねてくる。説明しようとするが、メモが見つからない。営業担当のTに助けを求めに行くが、彼は不在だ。Y社から出向してきた男性が隣のデスクから「彼はしばらくお休みだよ」と教えてくれる。
 再び自分のデスクに戻るが、鉛筆もペンも一つもない。「みんな持っていかれてしまうんた゜」とぼやく。ふと見ると、デスクの下の引き出しにまだ削られていない何本もの鉛筆がある。それを取り出して鉛筆削りにかけるが、どれも芯が折れたり、T字型に曲がってしまったりして、原稿を書くことができない。

カテゴリー: | コメントする

8月10日の夢(ハローワーク)

 古い仕事仲間のデザイナーМさんとハローワークにいる。求職のための資料を請求し、窓口に行くと、担当者の男性が「6万5千円です」と言う。財布を見るが、そこには2万円ほどしか入っていない。なぜかベトナムの紙幣も混ざっている。そこへケータイに女友達から電話がかかってくる。「今、支払いしているところだから、ちょっと待って」と電話を切り、Мさんを「ちょっと待って」と呼び止める。「お金貸してください」と頼むと、「えっ、一色さんが?」とびっくりする。それでも「そうでしょ、そうでしょ」と言いながら、窓口に支払いに行ってくれる。すると窓口の男性は「あれっ、Мさんじゃないの?!」と驚く。二人は知り合いだったのだ。

カテゴリー: | コメントする

大学と駅

 戦前だろうか。昔の日本のセピア色の風景。路地裏のようなところに大学がある。ここで作家でもある教授が自殺したという噂だ。路地を迷いながら歩いて、ようやく大学に到着する。教室に入り、講義を聴いていると、男が入ってきて、ぼくに耳打ちをする。また一人、作家でもある教授が自殺したという。部屋の外に出ると、救急車の中に作家が横たえられている。だが、体を動かしているところを見ると、ちゃんと生きているようだ。
 名鉄電車の駅で年老いた知人と待ち合わせ、名古屋の家に戻ろうとする。だが、迷子になってしまい、約束の駅を見つけられない。しかし、歩いているうちにも別の駅を見つけることができた。躊躇することなく、改札をくぐる。そうしてから、果たしてこの駅で本当に名古屋へ帰れるのかと、不安になる。駅にはこの駅のテーマソングがたえず流されていて、とても明るく楽しそうな雰囲気だ。階段を上がると、ホームにちょうど電車が停まっている。だが行き先表示は見知らぬ地名が書かれている。この電車は名古屋には行かないかもしれない。もう一つのホームへ行ってみようと思う。だが、そのホームはもう一階上にあり、そこには殆ど垂直に近い梯子をよじ登らなければいけない。迷っていると、老婆が一人、身軽にその梯子を昇って行った。

カテゴリー: | コメントする

8月31日の夢(残業)

 今はない草思社で働いている。癌で亡くなった社長のNがいて、「この資料をまとめて期限までに一冊の本にしなさい」と命令する。社員たちは皆忙しそうだ。もう夜の10時を過ぎた。そろそろ帰らないと、午前0時までに帰宅できない。周りのゴミを集めて、捨てようとするが、ゴミ捨て場が見つからない。トイレに行こうとするが、便器にはゴミが押し込められていて、使えない。うろうろして出遅れているうち、ぱらぱらとしかいなかったはずの社員たちがまた全員デスクに戻っている。彼らを置いて、ぼく一人だけ出口に向かう。

カテゴリー: | コメントする

8月29日の夢(梯子を昇る)

 名古屋の和風旅館に外国人の男性を含む数人で宿泊している。みんなで銭湯へ行くことになり、出かけようとすると、ぼくのケータイが鳴り出す。電話に出ようとするが、待ち受け画面からクマモンのような変なキャラクター画像がはみ出して、受信することができない。みんなの力を借りて、上からケータイを懸命に押さえつけ、なんとかその画面を消すことに成功する。その間に開けておいたドアから外人の男が入ってきて、流ちょうな日本語でお笑いのようなことをしゃべる。彼を追い出し、「最近、ああいう太鼓持ちみたいなのが流行っているんだって」と、ぼくはみんなに知ったかぶりをする。そうこうしているうちに、みんなは銭湯へ行ってしまい、同室者の中で残っているのは、黒い髭の外人の男とぼくだけになる。慌てて、玄関に飛び出すが、出口があちこちにある。「銭湯はこっちだっけ?」とぼくが指さすと、外人の男は「いや、あっちだよ」と反対方向を指さす。
 外へ出る。そこは学校の校門で、ぼくは志望する大学を受験するようだ。そのためにはまずこの校門を乗り越えなければならない。垂直に粗末な木の梯子が立てかけられている。ネットの先輩詩人であるIさんの声がする。「昇るのは簡単だが、降りるのが大変だよ」。ぼくは懸命に梯子を一段一段昇る。やっとてっぺんに着いた。反対側の梯子は垂直どころか、背中を下にして降りなくてはいけない。危険を覚悟して、反対側にぶら下がる。すると、意外にもぶら下がったまま、ぼくの体はすーっと下降し、簡単に校門の内側に入ることができた。

カテゴリー: | コメントする

8月28日の夢(シネコン新幹線)

 新幹線の八号車で撮影をしている。そのぼくの座っている座席は、他の座席の二倍の広さがある。窓の上部には角材が水平に打ち付けてある。撮影している映像は一号車に置かれたサーバーに、床を這うケーブルを通して送られている。ぼくはそのケーブルをさかのぼって、一号車まで行くことにする。どの車両も中は映画館で、新幹線そのものがシネコンのようだ。乱雑な座席に親子連れが沢山座って映画を見ている。観客の邪魔にならないようにしたいが、通れるのはスクリーンの手前の通路だけだ。一号車まで行くが、あるはずのサーバーが消えている。誰かに盗まれたのだろうか。さらにさかのぼって外へ出てみる。そこは福岡だろうか。人々が散策する石畳の広場だ。しかし、何も見つからないので、再び一号車から八号車まで戻ることにする。

カテゴリー: | コメントする

8月27日の夢(旧草思社ビル)

 旧草思社のメンバーで海外旅行に行く。一日目は旧草思社ビルをみんなで訪ねる。丘の上にあるそこへ行くには、ロープーウェイに乗るのだ。会社を訪ねてはるばる麓の草原を登ってくる人たちを窓から見下ろすことができる。ぼくは女友達を二階に案内し、「ほら、ここがぼくらの編集室だったんだよ」と自慢する。「三階は出版の編集室で、もっと広いんだ」。その三階は今は温泉施設になっている。沢山の親子連れがプールではしゃぎまわっている。
 一日目の旅行が終わり、自宅に帰って、二日目はまた羽田から出直す。朝、なぜか浜松町ではなく、隣の駅で降りて、モノレールの駅まで歩く。前を旧草思社のメンバーたちが歩いている。彼らを追い抜きながら、帽子に手をやって、「おはようございます」と挨拶する。だが、みんな小さな声で挨拶を返すだけだ。「モスクワへ行くのは初めて」と言うメンバーもいる。

カテゴリー: | コメントする

8月25日の夢(羊雲とケーキ)

 どこかのホテルに宿泊している。食堂に行ってみたが、深夜のコンビニのように棚はすっかり商品がなくなっていて、がらんとしたショーケースにケーキだけが残っている。貴重な食料としてケーキをかき集めるようにして、部屋に持って上がる。
 隣の部屋で子供や大人のグループが楽しそうに歌ったり踊ったりしている。ギターをかき鳴らして歌う若者たちがベンチに重なり合って坐っている。彼らは何かを売っているようでもある。だが、近づいてみると、もうその部屋には誰もいない。
 自分の部屋に戻ると、同宿者らしい若い男3人がいて、ぼくのケーキにおおいかぶさるようにして、「これは俺の、これはお前の……」と品定めをしている。ぼくは慌てて「これはぼくのものだ」と言って、ケーキを奪い取る。彼らは不満そうな顔をしているが、何も言わない。おまけにテーブルの上には大きなカステラケーキが載っている。それなのに、ぼくのケーキを奪うなんて太いやつらだ、と腹が立つ。
 同じ建物の中にある印刷所に8ページのペーパーをレイアウトして半分入稿してあった。残りを入稿しようと行ってみると、印刷所のスタッフは誰もおらず、詩人の白石かずこさんがいた。ぼくは「残りの入稿をしたいのですが、白石さんにお願いしていいですか」と言い、説明しようとする。だが、既に入稿した部分がないので、白石さんに何と説明していいか分からない。原稿のかわりに、ぼくの手にあるのは、しわくちゃの包装紙にくるまれた反故紙みたいなものだけだ。いつのまにかぼくらは建物の外に出ている。空がとても広い。羊雲が浮かび、澄んだ空はすっかり秋の気配である。

カテゴリー: | コメントする