11月19日の夢(手土産)

 北海道へ取材に行った。空港の地下にある土産物店に降りていく。手土産が二つ欲しいのだが、ぐるぐる回っても、ふさわしいものが見つからない。奥にある店の男性店主に声をかける。彼は他の客の応接に向かおうとしていたところだったが、その客に「ちょっといいですか」と断りを入れて、ぼくの方に来てくれる。ぼくは「二千円ぐらいで、おつかいものにできる品が欲しい」と彼に言う。彼はわざわざ店の本社に電話をかけて、ぼくの求めにぴったりの商品を選んでくれた。ぼくはそれを二つ買って、取材先の幼稚園に向かう。
 その手土産は緑色をした大きなボトルに入っていた。ところが園に着いたとたん、園児の一人がぼくからそれを奪い取る。蓋が壊れてしまい、中から液体が漏れだした。ぼくは怒って、保母を呼びつけ、損害賠償を要求する。そうしながら、もう一つの手土産を取り出し、保母に「どうぞよろしくお願いします」と手渡す。なんだか変だなと思いながら。

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11月18日の夢(海外取材)

 ツアーを組んで海外へ出張取材に行く。アジアのどこからしい。旅館のようなホテルにチェックインし、一緒に食事をして眠る。翌朝、起きて食堂に行くが、まだ誰の姿もないので、散歩に出た。意外に長い時間歩き回ってしまい、ホテルに戻ると、他のメンバーは既に食事中だが、ぼくの分はない。リーダーのA氏が「勝手に単独行動をする一色には食事は出さなくていい」と言ったという。
 仕事を終えて、ホテルに帰るため、相乗りタクシーに分乗することになる。タクシーはオープンカーで、遊園地のジェットコースターのように縦に五列客席が並んでいる。ぼくは最前列の席に座るが、ほかは仲間たちではなく、全員外国人だ。乗ってから、自分のホテルが何という名前でどこにあるのか、知らないことに気づく。しかたなく降りる。
 降りたところは博物館の前だったので、見学に入る。そこは日本の茶器を集めた博物館で、幸いスタッフは日本人と日本語のわかる現地の人ばかり。ぼくは自分の窮状を訴え、今度は一人、タクシーで帰ることにする。

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11月17日の夢(鏡の中の自分)

 詩を書いていて、ふと目を上げると、そこに鏡があった。鏡に映る自分の顔は全く見知らぬ異様なものに変貌していた。やせこけた顔の目は細くなり、右目はとろんとした乳白色におおわれていた。多分白内障なのだろう。目の下にはまるで棒が突き刺さったようなイボが、いくつも突き出していた。老化のせいでこんな顔になってしまったのかと、ショックを受けるが、ぼくは次第にその顔を受け容れていく。

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11月16日の夢(間に合わない)

 今日は午後4時から奈良で女性ピアニストのコンサートがあるので、その2時間前にインタビューを申し込んである。若手の男性社員を先に奈良へ派遣してあるものの、やはりインタビューはぼく自身がしないといけないだろう。気がつくと、もう午後1時だ。のんびりし過ぎていたと思う。今から新幹線に乗って間に合うた゜ろうか。それに、新幹線は奈良へは通じていない。京都で乗り換えなければいけないのだ。逡巡するが、とりあえずタクシーを探すことにする。街に出ると、まるでアラブの街角のように、男たちがたむろしている。その人だかりの中に一台の車が見える。タクシーのようだと思って近づくが、運転手が乗っていない。それにしても、タクシーをつかまえて東京駅まで飛ばすのか、それとも奈良のインタビュー会場まで飛ばせばよいのだろうか。

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11月14日の夢(巨大エレベーター)

 編集委員の人たちとその一人の家に遊びに行くことになる。マンションに着き、エレベーターに乗り込む。エレベーターの中はとても広い。床はぴかぴかに磨かれ、ホテルのロビーのよう。奥に外国製の自動演奏グランドピアノが置かれており、制服を着たスタッフたちが演奏前の準備をしている。しかし、ピアノの周りは透明な仕切りで隔てられていて、楽器そのものに触ることはできない。
 ピアノに見とれているうちに、降りる階に着いた。慌ててドアにダッシュするが、随分遠い。ドアは二重、三重になっていて、「ドアが閉まります」というアナウンスに急き立てられ、「すみません。降ります」と叫びながらようやくドアから外に出る。
 降りたフロアにはもう編集委員たちの姿はない。左右に出口があるが、どちらへ彼らが行ったのか分からない。とりあえず左の出口から出ると、昼間に都会のマンションに入ったはずなのに、外は既に夜のとばりが降りている。そして、そこはうらさびしい山村だった。森閑として、人通りも僅かだ。しばらく歩いてみるが、こちらではないと判断し、右の出口に向かう。右の出口から出ると、そちらは昼間で雨が降っている。京都あたりの賑やかな下町である。しかし、やはり編集委員たちの姿はない。
 新幹線に乗って、横浜から東京へ帰ることにする。車両の入り口のドアから、ぼくはメガネをかけた男性と若いロシア人らしい女性と共に乗り込む。ぼくは一番手前の二人掛けの席の通路寄りに座る。窓側には眼鏡の男。ロシア女性はもう少し中の席に座った。ぼくは膝に置いたハードカバーの本を読み始める。中にぼくの描いたらしい裸女のスケッチがいくつかはさまっていて恥ずかしい。慌ててページをめくる。と、隣の男性が「おおーっ!」と声を上げる。ぼくは自分の恥ずかしい絵を見られたのかと一瞬ひるむが、そうではなかった。さっきのロシア女性が何のつもりが上半身をむきだしにしているのだ。ぼくも乗客たちもその美しさに見とれる。目覚まし時計が鳴り出し、ぼくはもっと見ていたいのに残念だと思う。

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11月13日の夢(フリーマーケット)

 女性の助手として、ぼくは彼女に連れられてフリーマーケットへ行く。それに参加するのがぼくには輝かしい夢のように思えている。しかし、会場の前に着くと、その輝かしい光の洩れてくる入り口の前でくるりと引き換えし、「後にしましょう」と言う。入り口の光の中にまぎれるようにして、透明なドレスを着た女性のシルエットが見える。ぼくも残念だが、引き返そうとして、足元の空き箱をぐしゃりと踏みつぶしてしまった。
 女性が会場に入る前に、ぼくは持っていた空き箱をこっそり処分しようと思う。会場の前に二つの部屋があり、その二つの部屋の境目にぼくは箱をみんなに隠れて捨てる。幸い、誰にも見つからなかったようだ。

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11月12日の夢(早稲田祭)

 早稲田祭へ行った。早稲田は大学、高校、中学だけでなく、小学校や幼稚園もあるらしい。ちょうど運動場では小学生の児童たちが運動会をしている。周りは父母たちでいっぱいだ。楕円形のグラウンドは真ん中左寄りに木立があり、その向こうが見えないのが変な感じである。
 それをぼくは室内から窓越しに見ていたのだが、気づくとぼくの服はゴミだらけになっている。外に出ると、雨だ。壊れた雲梯があり、ぼくはそれにつかまって端から端まで渡る。周りで男たちがはらはらしながらぼくを見守っているが、なんとか渡りおおせる。
 寺がいっぱい立ち並ぶ場所に出た。地面は岩だらけで、石が階段状に敷き詰められたような感じ。石段を登るように歩かなければならないので、かなり苦しい。こんな場所が早稲田にあったなんて、知らなかったと思う。
 女友達から電話がかかってきた。彼女も早稲田に来ていると言う。ただ、どこにいるのかが分からない。どんな建物が見えるかを聞くが、要領を得ない。早稲田にいるのに、大隈講堂のような目印になる建物が見えないのはどうしてだろう? 会話しているうちに二人のいる風景が夢の中で一つに溶け合い、ぼくたちは再会することができた。

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11月5日の夢(下宿屋)

 一軒の下宿屋があり、ぼくはそこの住人たちと親しい。今日も遊びに行った。家主は気のいい中年の主婦。一階に男性二人、二階に男女のカップルが暮らしている。午前中みんなで歓談した後、午後から男たちは勤めに出て行き、カップルも外出してしまった。ぼくは孤独感を感じ、とたんに寒さが身にしみる。カバンから衣類をいくつも取り出したが、上に羽織れるものは一つもない。
 がっかりして靴をはき、外に出てみると、玄関の先に坂があり、その下でカップルの男女がぼくを待っていてくれた。ぼくらは馬車のような乗り物に乗る。犬を抱いた女性の方がえいっと声をかけると、乗り物はふわりと空中に浮いた。そのまま前にいるバスを機関車のように押して、空中を飛んでいく。男は「彼女がこんなに上手に運転するのは初めて見たよ」と上機嫌だ。
 ぼくは彼らと別れ、一人で無人の下宿屋の二階に戻る。もう二人ともここには帰ってきてくれないのだろうか。一階に降りようかと思うが、鍵が見つからないので、この部屋の戸締りをすることができない。しかし、白い鍵がベッドの上にあった。それに、彼女も戻ってきてくれた。ぼくを信頼して帰ってきてくれたのだ。

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11月3日の夢(白亜の壁階段)

 ちょっとした出来心で白亜の建物にエレベーターで登った。屋上に出て、帰りは白亜の壁の外側につけられた階段を降りることにする。壁は全体が不定形の沢山の階段でできている。一番左の階段を降りようとするが、険し過ぎて、途中で行き詰ってしまう。起点に戻って、なるべく降りやすい階段を探すが、どれも難しそうだ。それでも何とか降りて、地上に戻ることができた。あちこちの建物の窓から人々が見ているので、自分が颯爽と降りる姿を見せられて、いい気分だ。
 ケーキ屋さんのショーケースの前で、包装された箱に火をつける。シューッとロケットのように焔が左に噴き出す。結構、危険な感じだ。帽子をかぶった男の店員が来て、「危ないので、十メートル以上離れたところでやってください」と言われてしまう。

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11月2日の夢(建て直し)

 老朽化した東京タワーがすっかり建て直されることになった。望遠鏡で覗いてみると、既に出来上がった展望台で着々と内装工事が進んでいる。
 我が家も建て直すことになった。トイレが撤去されてしまったので、バスタブのような大きな仮便器があり、そこにさまざまな色の尿が溜まっている。

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