6月10日の夢(クリニックの受付)

 原宿の会社で土曜出勤をしている。会社は宮殿のように豪華だ。
 退社して急いで自宅近くのクリニックに駆け込む。受付は横に長いデスクで、真ん中は若い女性、右は誰だか不明で、左は詩人のY氏である。ぼくは左手に提げた紙袋の底に書類が一枚張り付いてしまって、なかなか取れない。懸命に取ろうとしながら、「診察お願いします」と言う。ところが意外なことにY氏は「今日は予約された方だけなんですよ」と答える。ぼくは驚いて、「えーっ。仕事が忙しいので、他の日には来られないんです。なんとかお願いしますよ」と頼み込む。Y氏は予約票をめくりながら、「このあたりに何とか押し込めないかな」と考えあぐねている。

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6月8日の夢(投稿欄とムダ毛)

 ネットの詩の投稿欄の発表のしかたが変わり、それが青いカードに書かれている。そのカードは他の書類より一回り大きいため、持っているとどうしても目立って、気になる。新しい発表方法をきちんと文章にしようと、ぼくはそれを名古屋の実家に持ち帰り、ハタキで埃を払う。そして、投稿欄は来年の初頭には中止になるので、横長の白い紙にマジックで「2019年〇月で中止」と書いていくが、スペースに書ききることができない。
 手や足に数本ずつ長い毛が生えているので、電気シェーバーで剃ってみると、きれいに剃り落とすことができた。

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6月4日の夢(靴がない)

 今日はこれから東京郊外の地方都市で楽器店の取材を一つした後、浜松に出張する予定だ。だが、日は高いとはいえ、もう夕方である。はたして間に合うのだろうか。
 競技場のような広大な施設の中のトイレに入る。トイレは広大で、ぼくの入った個室にはドアがないから、トイレ中が見渡せる。小便器の背後の壁の随分と高いところに、大きな黄色い染みがついている。あんなところにおしっこをぶちまけた人がいるのだろう。
 服を着替える場所を探して、さっきまで泊まっていた和風旅館にこっそりと戻り、空き部屋の一つに入る。鏡台に向けて着替えていると、襖の外でいろいろな物音がする。今にも誰かが部屋に入ってきそうで、気が気でない。
 ようやく身支度を終えて、玄関に出る。ほかの客とおかみがいる。そこに脱ぎ捨てたはずの靴を探すが見当たらない。きっと靴箱に入れられてしまったのだ。ほかの客は部屋番号を言って出してもらっているが、ぼくの場合は正規の客ではないので、部屋番号を言うことができない。玄関先にそっと身を隠し、お客とおかみがいなくなるのを待つことにする。それから靴箱中を探そう。
 それにしても、こんなことをしていて、取材と浜松出張ができるのだろうか?

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5月31日の夢(イソベの森)

 かつてロシアから迫害を逃れて人々は列をなして逃れた。山を下り、野を横切り、大河のほとりに出た。河には巨大な亀や魚がうようよといた。人々は恐れることなく、河に入り、亀や魚と共に河を下った。河にはたくさんのフグも棲息していた。フグは五千年前から我が国の「イソベの森」にも棲息していたとされる。そうだ。難民たちの一部は我が国のイソベの森に逃れて、私たちの祖先となったのだ。

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5月30日の夢(父の新居)

 父の住むアパートを訪ねる。一間だけの古い畳敷きの部屋だ。父のほかに若い女性が二人いる。二人とも軽装でしどけない感じである。父と雑談して、アパートを出る。外は雨が降っている。玄関に新品の傘を置いたはずなのに、誰かに盗られてしまったようだ。代わりに小さく、柄の壊れた傘がある。しかたなく、それを差して外へ出る。窓に先ほどの女たちのスリップの胸をはだけたシルエットが映っている。なんだかとても楽しそうで、ぼくもほっとしてその場を立ち去る。

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5月28日の夢(お金のかかる取材)

 古くてごみごみした暗い編集室で忙しく働いていると、「一色さん、お客さんですよ」と声をかけられた。出て行くと、中年の女性だ。しまった。今日はこの女性をインタビューする予定だったのだ。だが、会社で取材に使えそうな個室や応接セットは全部埋まっている。玄関から外にも出てみるが、適当な場所がない。それに第一、取材に使うテレコも一台も空いていない。まあ、いいや。メモをとればいいか。書類棚を探すと、インタビュー項目を書いたファイルだけは見つかった。ラッキーだが、どんどん時間だけが過ぎていくので焦る。女性のところへ戻ると、もう一人の取材相手である男性も到着している。まずは二人に名刺を渡すと、二人はぼくにメモを見せる。「ここにイラストも入れたいのですが……」と言う。ぼくは慌てて「イラストを入れると、お二人のギャラの二倍の金額がかかってしまいますよ。70万……」と翻意を促す。だが、女性は「いえ、35万のはずでしたよ」と答える。

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5月27日の夢(蒲団の上で整列)

 大広間一面に蒲団が敷かれ、その枕元に男も女も気をつけの姿勢で整列している。ぼくはその蒲団の上を彼らの顔を見ながら疾走していく。しかし、それはあまりにも失礼ではないかと気づき、蒲団の外側を走ることにする。だが、それでは光線の加減で、人々の顔が半分影に沈んでしまい、よく見えない。ぼくは親知らずが痛い。ふと見ると、ぼくの足のかかとに針山のように無数の針が突き刺さっている。

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5月26日の夢(壁の穴)

 数人でテーブルを囲んで会議をしている。休憩になり、ふと気づくと若い男性のKがいない。「しまった。Kがいないぞ」とぼくは叫び、壁に貼ってあったポスターをめくる。すると、そこには穴があいている。Kはそこから逃げたのだ。「つかまえなくては」。廊下を隔てた隣の部屋の壁にも穴があいていた。「ここからやつは外に逃げたのだ。つかまえよう」と何人かが穴の中に潜り込む。だが、彼らは慌てて駆け戻ってきた。息を切らしながら「やつが帰ってきた」と言う。「まずい」。皆、急いで元の部屋に戻ると、老婦人が部屋に入ってくる。みんななにげないふうを装って、また会議を続ける。

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5月18日の夢(地下に通じる穴)

 見知らぬ少女と雪国を旅している。どうやら北海道らしい。雪の降り積もった街に出て、真っ白な雪原を少女と走る。走るというより、ほとんど滑っている感じだ。だが、足の裏が冷たい。「靴下に穴があいているのかもしれない。いや、あいてなくても、そんな気がするだけかもしれないけれど」とぼくは少女に言う。
 建物の中に入り、窓の外を眺める。北海道のはずなのに、周囲は熱帯のジャングルだ。ぼくらはターザンの砦のような場所にいるらしい。室内を見回すと、中はしゃれたブックカフェのようで、数人の女性が働いている。床には穴があいていて、地下に通じる深い階段が見える。地下室には詩人のA氏がいて、何かをそこで発見したようだ。ぼくは彼が着ている雨合羽は自分のものだと一瞬思うが、よく見るとそうではなかった。地下室に一つだけぼくの入れたものがあるので、ぼくはそれを取る。
 建物から出て、また雪原の街を通る。ぼくの靴下は片方が既に脱げてしまっている。さっきまでいたあの場所が何者かに攻撃されようとしていることをぼくは感じる。

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5月16日の夢(電車の中の荷物)

 発車前の電車に乗る。がら空きなので、後ろの車両の座席に荷物を置いたまま、自分は前の車両の座席にのんびり座っている。発車間際になって、ふと顔を上げる。大変だ。列車の中は超満員で、ホームにも乗り切れない人が長蛇の列をなしている。これでは後ろの座席の荷物を降車駅で取りに行けないと思い、脱兎のように飛び出すが、発車間際なので慌てて席に戻る。幸いなことに席は取られていなかった。
 突然、鉄道公安官が乗り込んできて、ぼくに「おまえはフィルムを隠し持っているのじゃないか?」と職務質問をする。ぼくはぎくっとして、思わずポケットを手探りする。公安官はそれを見て、「ほら、そこに持っているのだろう」と言うが、ぼくはポケットからデジカメを取り出し、「ほら、ぼくの持っているのは最新式の外国製デジカメですよ」と答える。
 目的地の駅に着いた。女友達とぼくはホームの売店に急ぐ。そこに買いたいお菓子があるからだ。だが、ぼくらが着くと同時に店番をしていた駅員は、売り台の上にあった二枚のフライヤーをさっと引っ込めてしまう。女友達は「それが欲しかったのに!」と抗議するが、駅員は「ワサビが少なくなってしまったので、売れないんですよ」と言う。店の前には上品な初老の女性がいて、ぼくらの言い分を英語で駅員に通訳してくれる。その女性はどうやら、ぼくらがこれから会わなければならない女性らしい。

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