7月6日の夢(取材旅行)

 妻と地方へ車で取材旅行に行く。快適な道路を走りながら、妻が携帯電話で取材先と話している。「○○橋へ行くにはどうすればいいの?」 その瞬間、行く手の道が二手に分かれ、レインボーブリッジのような大きな吊り橋が現れるが、ぼくらの車はあっいう間に分岐点を通り抜け、○○橋には通じない方の道路へ走り込んでしまう。
 現地に着き、鄙びた街並みのいろいろな店を妻といっしょに撮影して回るが、ぼくは自分の持つデジカメの使い方がよく分からず、うまく写せない。
 妻がある店に行って、「スーツを注文しよう」と言う。ぼくはてっきりそろそろ子供から大人になりつつある息子のために、初めてのスーツを造ってやろうという意味だと思っていたが、妻の意図はぼくのためのスーツということだったらしく、店の中からぼくを呼ぶ。いかにも田舎の雑貨店という感じの暗い木造の店内には、ほかに何人か地元の客がいて、小さな幼児も混じっている。その子供が我慢しきれず、そこでおしっこを始めた。ものすごい勢いのおしっこだ。慌てて店外に飛び出すが、足に少しかかってしまった。

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7月5日の夢(かくも長き不快)

 京都駅で新幹線を降りようとして、デッキに出る。ドアが開いたところで、自分が何の荷物も持っていないことに気づく。しまった。大きなスーツケースをデッキ脇の棚(成田エキスプレスと新幹線の構造がごっちゃになっている)に置いたままだったのではないか、と思い出す。今から取りに戻ろうか、それともセレブらしく、自分は空手のまま赤帽さん(そんなのもういないと思うが)を呼んで、運んでもらおうかと一瞬迷うが、とりあえずデッキに戻ってみる。しかし、スーツケース置き場の棚にぼくの荷物は見当たらず、掃除のおばさんたちが忙しく立ち働いているばかりだ。ホームに連れの女性がいるのを見つけ、ぼくの荷物のことを尋ねてみるが、要領を得ない。そうだ。あのスーツケースには「かくも長き不快」というものが入っていたはずだと思いつく。
 田舎にヴァカンスを過ごしに来て、鄙びた郷土料理屋の奥座敷のようなところで、誰もいないのを幸い、木製の大きな座卓の上に手足を伸ばして寝転がる。天井を仰いで、ぎょっとする。天井に、まるで重力が反対になったみたいに、この店の若夫婦が頭を下に足を上に、逆さに座ってぶら下がっているではないか。しかも、その姿が妙に小さい。ということは天井が驚くほど高いということだろう。「うわあ。この部屋って天井が高いんですね」と、ぼくは間抜けな声を出すが、彼らを見ているうちにまるで自分が遙かに高い天井にへばりついて、彼らを見下ろしているような錯覚におちいり、とても気分が悪くなる。「そうなんですよ」と二人は言いながら、ぼくのそばに降りてきて、「少し風に当たりましょうね」と言ってくれる。しかし、窓を開けてくれるのではなく、大きな送風機にスイッチを入れて、ぼくの顔に風を当ててくれる。自然の風でないことがちょっと不満だが、少しは気分が良くなった。

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7月4日の夢(不機嫌な印刷屋)

 朝、会社に出勤する前に、ぼくが編集委員をしている「S誌」の編集部に立ち寄り、同誌の割付原稿を印刷所に入稿しようとしている。印刷屋の営業担当者は中年の男で、ぼくの写真のキャプションの入れ方が気にくわないらしい。ぼくは横組みで、キャプションの左右に余白を作るようにしているのだが、それは旧式なやり方で、今は縦組みで、しかも一切余白を作らないのが主流になっているという。「なぜかというとですね」と、彼は不機嫌な声で言い、デスクの上に自説を立証するための資料を無言で並べ始める。編集部の人たちはみんな、しーんとしてしまい、あたりに冷ややかな空気が流れる。壁の掛け時計の針がどんどん8時へと近づいていき、ぼくは焦り出す。書棚から適当に2,3冊本を抜き取って、横組みのキャプションの例をみんなに見せようとするが、なぜか手にした本のキャプションは全部縦組みだ。しかたなく、ぼくは自分の感情を精一杯抑えて、「あなたの思うようにやっていいよ。でも、できる限りぼくの希望も入れてくれないかな」と、声を絞り出すようにして言う。そして、相手の返事を待たずに、隣の部屋へのドアを開ける。
 隣の部屋は「S誌」編集委員会の部屋で、真ん中に大きなデスクがあり、それに向かって数人の編集委員がやはり黙々と仕事をしている。一番奥に座っているのは編集長のM氏だ。ぼくは自分の椅子にどっかりと腰を下ろす。この部屋はトイレでもあるので、この椅子に座ったまま、用を足してもよいのだ。ごそごそと用を足すぼくを編集委員のみんなは、見て見ぬふりをしてくれる。

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7月3日の夢(海の幸弁当)

 今日はお正月休み明け、最初の出勤日だ。町田の玉川学園(この場合は地名)に住む英語の先生に原稿依頼をしようと、電話に手を伸ばすが、電話帳には同じ名前の人物が二人いて、どちらが目指す相手なのかはっきりしない。引き出しから自分の手帖の住所録を取りだし、確認しようとするが、そこにはその名前は載っていなかった。当惑するが、時計を見ると、もう12時15分過ぎだ。とにかくお弁当を食べてしまおうと思う。
 お弁当は年末の休み前に買い込んでおいたもので、新鮮な海の幸だ。ナマコのような海底に棲む生き物が、生きたままパックに入っている。10センチから15センチくらいの大きさのものを2匹取り出し、小皿に入れてお醤油をかける。長い休みがあったのに、よく生きていたものだ。それにしても、いくら新鮮とはいえ、よくこんな食材を買い込んだものだと、自分に呆れる。一匹は上半身を振り回して、盛んに暴れる。包丁かナイフがあれば、小さく切って食べられるのだが、こんなに暴れるものをデスクの上で食いちぎるのは無謀だ。そちらを食べるのはあきらめて、おとなしい方を口に入れ、なんとか噛みちぎろうとするが、そいつはお餅のように長く伸びて、とても噛み切れそうにない。

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7月2日の夢(コウモリ男)

 バットマンのようにコウモリの翼をつけて、大空を飛行している。だが、これは未来の自分の姿で、ぼくはそれにチャネリングしているだけだ。同じような翼をつけたコウモリ男が、空を滑走してきて、ぴたりとぼくの傍らに並んで飛ぶ。やつは男のくせに、ぼくに懸想しているらしく、ぼくが空を飛ぶといつも現れて、一緒に飛ぶのだ。体を寄せてくる男がぼくはとても気持ち悪いので、チャネリングを切って、現在の自分に戻る。現在の自分は部屋のベッドの上だ。だが、うっかり掛け布団の中に腕を突っ込むと、見えなくなった腕の先だけが未来にチャネリングして、すっぽりコウモリ男の唇におおわれてしまったのを感じる。うえーっ、気持ちが悪い! ぼくはオカマ・コウモリ男の口から腕をもぎはなそうと振り回すが、タコに吸い付かれたみたいで、ぼくの腕を男の口から抜くことができない。

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6月29日の夢(宙に浮く洋服)

 街で洋服屋を開業した。見渡す限りの空間に、商品のジャケットが無数に浮かんでいる。吊り下げられているのではなく、文字通り空中に浮いているのだ。

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6月27日の夢(南米のタクシードライバー)

 ぼくは南米のようなどこかの国の街で、タクシーを運転している。無線で仲間の運転手と交信する。「俺のクライアントはこの道をバックで逆送しろと言うんだよ」。ぼくは正体不明のクライアントに操られているのだ。とりあえず命じられた通りバックで進み、それから前進して、ほかの車の反応を探る。無関係の車ならぼくがバックをやめたことで、安心して走り出すはずだ。それとかかわりなく猛スピードで直進してくる車があれば、それがクライアントの乗った車に違いないと、ぼくは考える。
 気がつくと、ぼくの前をカップルが手を取り合って歩いている。それを危うくかわして前進したが、ぼくの車のタイヤが女性のスカートを踏んでしまった。その女性があげた叫び声を、ぼくの車の後部座席に乗った女が聞きとがめる。彼女の言葉が、クライアントの言葉とそっくりだと言うのだ。それを聞いたぼくは、車を反転させ、さっきの女を猛然と跳ねとばす。その衝撃で、ぼくの車は道路脇の店の中に突っ込み、後部座席の女は衝撃で車から放り出されてしまった。ぼくは動かなくなった女を夢中で抱きしめる。その女は実はぼくの母だったのだ。

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6月26日の夢(四谷の米軍基地)

 ぼくの所属する草野球のチームに、元ジャイアンツのクロマティ選手に加わってもらおうと思い、勧誘に出かける。彼が住んでするのは四谷にあるアメリカ軍の広大な基地の中だ。基地に入ると、丸太でできた小さな小屋がちくさんある。窓ガラスさえない、原始的な小屋だが、これはみんな独身のアメリカ兵のものだ。原始的でも、全員が個人の家を持っているのは、さすが個人主義のアメリカだと感心する。クロマティ選手は快くぼくの誘いに応じて、草野球チームに入ってくれるという。
 
 ビルのワンフロアが仕切られて、急ごしらえの舞台のようになっている。明日から劇団の地方公演が始まるので、そのリハーサルをやっているのだ。ぼくはその裏方なので、舞台の裏で俳優たちの科白に耳を傾けていると、総務のS氏がやってきて、「明日の航空券は大丈夫でしょうか?」と尋ねる。そういえば明日の飛行機は朝8時半の早朝便なのだ。地方公演を取り仕切っている中年の女性が、いつものように航空券の手配をぬかりなくやってくれているとは思うが、今日は彼女が病欠なので、ぼくにもはっきり分からないと、S氏に答える。
 そこへぼくが講師をしている某詩の研究会メンバーのH氏がモバイルのコンピューターを携えてやってきた。研究会では超問題児だったH氏だが、その後コンピューターを使ったデザインの世界で才能を発揮し、うちの会社でも彼にいろいろ仕事を依頼しているのだ。コンピューターを立ち上げて、彼の作品を見せてもらう。H氏もつくずく変わったものだと思う。

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6月24日の夢(大雪)

 ぼくは船で海に出ていた。夜、「これから帰宅する」と家にカエルコールをする。ぼくも、電話に出た妻も簡単に帰宅できると信じていたのだが、突然大雪になってしまった。浜に着いたものの、交通機関は止まってしまうし、歩き出してもものすごい積雪で這うようにしか進めない。それでも、ぼくがこんなところで雪に埋もれていることは、妻も誰も気づいていないのだ。ぼくは死にものぐるいで、もがきながらなんとか家に向かおうとする。
 真夜中、家にいると、外から女が呼ぶ声がする。好色家として知られていた、ぼくの叔父(実在しない)を呼んでいるのだ。しかし、叔父はもうとっくに死んで、この世にはいない。

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6月20日の夢(人類絶滅間近)

 未来の地球。人類は既に絶滅しかかっており、テレビ局は残り少なくなった家庭一軒一軒を顧客として大切にしている。ある家庭でお手伝いさんをしている少女は、毎年のように勤め先の家を替わり、家から家へと渡り歩いている。テレビ局では、この少女が働く家庭を主人公とするテレビドラマを制作した。それはその家族が一家全滅してしまう物語だ。番組が放映されたとき、彼女の姿が見えない。また家を替わったのかと思ったが、ひょっと顔を出した。まだいたのだ。

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