10月28日の夢(ゴールドに輝くお弁当)

 夜、会社で残業をするうち、外へふらふらと出てしまう。歩いていくと、歌舞伎座の前に出た。ふらりと入ってしまう。一幕を見た後、休憩になった。たっぷり休憩の時間があると思い、外に夕食を食べに出る。ところが戻ってみると、既に次の幕が始まっており、通常の出入り口からは入場できないので、ここから入るようにと、別のところへ案内される。それは地面にあいたマンホールのような穴。そこから垂直の鉄棒をつたって、降りろという。かなりの高さがあるので、怖い。でも、下で係員が受け止めてくれたので、なんとか無事着地できた。しかも、そこからぼくの席は意外に近く、女性係員の案内ですぐに着席することができた。しかも、歌舞伎座では必ずサービスのお弁当が付くのだそうで、ぼくのお弁当も既に届いていた。大小いくつかの弁当があるので、その大きいのを指して、「これがぼくの?」と尋ねる。だが、係員は一番小さい箱を指して、ぼくの間違いを正してくれた。でも、小さいとはいえ、その弁当箱はゴールドに輝いている! 早速、開けてみると、中身はぼくの大好物のマカロニグラタンだった。早速一口食べてみる。とろけるように美味しい。

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10月27日(オペラ座トイレの夢)

 トイレに行きたくなった。誰もいないがらんとした建物に入り、階段を上がった二階のロビーにうずくまって、大きい方の用を足し始める。和式の便器なので、足を踏ん張ると、どうしてもバランスを崩して、倒れてしまいそうになる。そこですぐ目の前にある壊れかけた雨樋のようなものに額を押し当てて、倒れない工夫をしていると、目の前に若い母親に連れられた幼児の兄妹が現れた。兄の方がぼくを指さし、「こんなところに頭をつけるの、危ないんだよねー」と母親に言う。よけいなお世話だ。無視して用を足し続けると、以前会社でお世話になった人や、一流の音楽ライターの人たちがどやどやと周囲につめかける。どうやら、ここは外国の有名オペラ劇場のロビーらしい。用を足すぼくをはさんで、先輩の女性ライター二人が会話を始めた。これは大変だ。二人に挨拶しなくちゃと、用を足しつつ懸命に顔を二人に振り向け、目線を合わせようとするのだが、どうしてもタイミングが合わず、とても気まずい思いをする。

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10月26日の夢(電動鋸付き二丁刀)

 博物館の床に発掘された古代の武器がいくつも並べられている。一番左にあるのは、左右に二丁の刀身が並んで、柄の部分で一つにつながった“二丁刀”だ。持ち上げてみると、ズシリと重い。妻に「こんな重い刀が扱えるなんて、昔の人は力があったんだね」と感心して、話しかける。しかし、その刀から手に振動が伝わってくるのは何故だろう? よく見ると、床に置かれた武器はすべて現代の電動工具として使えるよう、改良が施されている。この“二丁刀”にも電動ノコギリが仕込まれているのだった。
 会社で同僚たちにケーキを配っている。一個ずつ配り終えてから、箱を覗くと、まだ幾つかのケーキがある。「ここにいる人にはもう一個ずつありますよ」と言う。Kくんがさっと箱の中に手を突っ込み、ぼくが一番食べたかったケーキをかっさらっていった。しまった。でも、ほかにもおいしそうなケーキがあるぞ。(と舌なめずりしたとたんに目覚ましが鳴って、夢から覚めました)

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10月23日の夢(暗い時代)

 自宅にいると、表をざくざくと行進していく若者たちがいる。そのうちの何人かがぼくの家に勝手に上がり込み、「すぐに家を明け渡せ」と言う。形だけの抗議をするが冷然と無視される。暗い時代がまたやってきたのだ。家の外に追い出されたぼくは、群衆に混じって、やけくそになって叫ぶ。「こうやって叫んでも、やっぱり出ていかなきゃいけないのか? テンノウヘイカバンザーイ!」
 ぼくは傘一つを持ってあてもなく歩いていく。傘一つがあるだけでも幸せだ。途中、木組みの櫓のてっぺんのような場所に出てしまった。前に若者たちがたむろしていて、進めない。飛び降りようかと思って、下を見るがちょっとそれには高すぎるようだ。必死で木組みを手でつかみながら、降りてみる。すると思ったほどの高さではなく、危険もなく簡単に降りることができた。また地上を前進していく。豪雨が降っている。いつのまにかあの傘はどこかへ置き忘れてきてしまった。ポケットからタオルを取りだし、頭にのせる。これだけでも雨を防ぐことができる。タオル一枚の有り難みをしみじみ感じる。

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10月22日の夢(殺意)

 忌野清志郎が井上陽水の「私の心は夏もよう」という歌(そんな歌ありましたっけ?)をピアノの弾き語りで歌っているのをラジオで聴いている。あるところはシャウトし、あるところは感情をたっぷりこめて、聴かせる。とても素晴らしいボーカルで、これはきっと何度かテイク録ったものを編集したのに違いないと思う。聴いているうちに、ぼくは感極まって泣き始める。しかし、涙は流れない。
 部屋で妻と二人で書き物をしていると、ドアが突然開き、吹いてきた風で書類が飛ばされる。外を通りがかった男がそれを拾ってくれる。しかし、それを無視してぼくらが仕事を続けたため、怒った男はいきなり包丁を取りだして、ぼくに襲いかかり、殺意をあらわにする。ぼくはその包丁を取り上げ、何回か彼に対して突き刺す真似をするうち、本当に彼を刺してしまう。そうなると、もう止まらない。ぼくは「こうしてやった方が楽だろう」とうそぶきながら、男の頸動脈に包丁をぶすぶすと突き立て、切り裂く。彼が断末魔のあえぎをもらすのが、手に感じられる。だが、傷口から血は一滴も流れない。

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10月19日の夢(ヤクザな会社)

 ぼくはまだ若い新入社員である。夜の仕事に出かける前、小腹を満たそうと駅前に止まっているバスを改造したバーに寄る。運転席に座っているバーテンに「チーズとかのつまみがあったら、譲ってください」と声をかける。バスの座席そのままの客席には、若い女性客二人が座り、それぞれ孤独に晩酌をしている。バーテンは運転手そっくりの制服を着て、ハンドルを握ったまま、にこりともしないで「セブンイレブンででも買いな」と言う。なるほどそれもそうだなと、あっさり引き下がる。
 仕事場は駅前のプレハブだ。そこでこれからオークションを行うのだ。これから始めようというところで、社長が突然ヤクザのような口調でヨタり始める。今まで紳士的な社長だったのに、本当はこんなキャラだったのかと、ぼくはおびえる。しかし、それは会場にたまたま前から居座っていた無関係の人々を追い払うための演技だったらしい。ほっとして見守るうちに、いよいよオークションが始まった。しかし、意外に客が少ない。オークションの音頭をとっていた若い先輩社員が、ぼくに「会社へ行って、××(何だったか忘れた)を持ってこい」と、ぼくに命令する。「会社へ戻ったら、一色さん
が『社員に給料を払うとすぐ辞めてしまうから、払うな』と言っていたと言え」と、凄みをきかせて言う。ぼくは思わずドギマギして、「えっ、ぼくが?」と問い返す。すると、彼はそれまでのコワモテの表情をやわらげ、「ああ、俺は何を言ってるんだ」と取り繕うが、ぼくは彼はわざと言い間違えたに違いないと思う。この会社はもともと社員に給料を払うつもりなどなく、ただ働きをさせて、お払い箱にするつもりだったのだ。

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10月18日の夢(旧社屋)

 会社の新社屋で仕事を始めたのに、原宿にある旧社屋もそのまま取り壊されずに残っている。中はがらくたで足の踏み場もないのだが、入口近くに椅子を並べて、社員達がお茶を飲んだりしている。だが入口というのは窓しかなくて、そこから入ろうとしても、後ろからお尻を押し上げてもらわないと、ぼくは中に入ることもできやしない。ようやく入ることができたら、今度は出る気がなくなってしまった。結局ぼくはお正月の三が日をここに泊まり込んで飲んだり食べたりしてしまい、ほろ酔い加減のまま3日の夜に家に帰ろうとしている。明日は出張しなくてはいけないのに、こんなんで大丈夫かなあと心配だ。

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10月17日の夢(カビだ!)

 劇場で誰かの追悼のための公演の準備をしている。客席にいたぼくは前の公演が終わったのを見届け楽屋にいるみんなに「本番が始まるぞ!」と告げに走る。だが、みんなが統一して着ることになっている白い衣裳は、楽屋と舞台との間のちょっと離れた場所にまとめて置いてある。ぼくはみんなにその位置を指さし、みんなは一斉に楽屋から「わーっ」と走り出す。ところが、ぼく自身が目測を誤って、その衣裳置き場から一段低いところへ来てしまった。でも、そこから衣裳置き場とはちょっと高低差があるだけなので、なんとか乗り移れそうだ。一生懸命身を乗り出して飛び移ろうとするぼくを、そのフロアにいる小学生くらいの女の子が「頑張れ頑張れ」というように応援してくれる。
 いつのまにかぼくはどこかの博物館にいる。石組みのあるモダンな中庭を、豊かな水が流れ落ちている。その流れを渡った足で、書道の展示室の中に入る。誰かがぼくを指さして「カビだ!」と言う。言われて、足元に目を落とすと、ぼくの靴痕が床に真っ黒に記されている。確かにこれは黒カビだ。慌てて拭き取ろうとするが、なかなかきれいにはならない。慌てて逃げるように、そこを立ち去る。

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10月16日の夢(ガラス張りの家)

 新しく引っ越した家は人里離れた丘の上にある全面ガラス張りの家だ。壁は透明だが、その向こうに今までのような隣人たちの暮らしはない。気がつかなかったが、それがぼくたちの暮らしをいかに元気づけていたかを、今になって思う。
 二つある部屋は天井も床もすべて純粋な白。一切の家具はなく、ただ床からキノコのようにつくりつけの大小のテーブルが生えているだけだ。ぼくは顔を洗おうと思うが、洗面台があるわけでもない。ボウルの中に入れたお湯をそうした小型のテーブルの上に運び、顔を洗い始めるが、お湯をはねちらかすのもきれいな床を汚すようで、はばかられる気がする。
 でも、夢ではまだ古い家の夢を見る。覚王山の自宅まで行ってくれると思って乗っていたのに、バスは一つ手前の池下から動こうとしない。ここでこのバスは終点になったらしい。運転手や車掌に気づかれないよう、ぼくはバスからそっと降りる。

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10月15日の夢(尋問)

 なぜだか分からないが、大富豪の屋敷に連れてこられ、そこで生活するようになった。ぼくの血縁がかすかにこの家の主人夫婦のどちらかにつながっているらしい。ぼくのほか、もう成人した男や、まだ幼児の二人の男の子もいて、彼らはこの家ではぼくの弟ということになるらしい。
 ぼくらはガラス張りの大広間で召使いたちにかしづかれて、食事をとろうとしている。だが、食事がまさに始まろうとした瞬間、一斉に刑事たちが踏み込んで、ぼくらのテーブルを囲んでしまう。白人も黒人もいればラテン系の男女もいて、国際色豊かな刑事たちだ。ぼくは弟たちに「どうやら早く食事をすませた方がいいみたいだよ」と言うが、どうやらその暇もないらしい。近くにいた黒人の若い女性刑事がぼくを制して、尋問が始まることを告げる。真っ先に尋問を受けるのはぼくだ。中年の男の刑事がぼくのかたわらに腰を下ろす。ぼくはせめて何か飲み物をとりたいと思い、窓際のテーブルまで探しに行くが、手頃なものが見あたらない。
 ところがそのとき、12時のチャイムが鳴った。なぜか刑事たちは尋問を中断し、包囲を解いて食事に行ってしまった。ぼくはそのすきにトイレに立つ。ところが食堂の両側にあるトイレはどちらも行列ができていて、とても入れそうにない。しかし、刑事たちはぼくが逃亡するとか、トイレに入ったすきに自殺してしまうとか考えてもいないのだろうか。いずれにしても、過去の記憶も何もかも捨てて、この家に来てしまったぼくには今さら自殺する動機も何もないのだが。
 食堂に戻る通路には、すきまなく男や女が寝ている。なぜかみんな白人たちだ。中には二重に積み重なって寝ているところもあり、慎重に歩いていってもどうしても彼らを踏みつけてしまう。しかも、後ろからついてきた小さな男の子がぼくを手で押すので、ぼくはよろけてますますみんなを踏みつけてしまう。男の子が言う。「通路でなく、席の方を歩いた方がいいんじゃないの?」 見回すと確かにその通りだ。通路には人が寝ているが、椅子のいっぱい置いてあるところには誰もいない。

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