1月4日の夢(上原さんのレコーディング)

 夕方、原宿の表参道にあるソニーレコードのスタジオ(実際には原宿にソニーはありません。また上原さんはEMIのアーティスト)に入る。これからここで上原彩子ちゃんとボブ・ジェームス(ジャズピアニスト)の世界初の共演レコーディングが行われるのだ。夕食を食べてないので、お腹が減った。一人で待っている彩子ちゃんも空腹だという。ボブはまだ到着しない。「ぼくが何か買ってきてあげるよ」と言って、スタジオを出る。スタッフが「ボブは10時半から入院しなくちゃいけないんだ」と声をかけてくる。だからレコーディングの時間が限られ、大変だというわけだが、それなら10時半には必ず終わって帰れるわけだから、ぼくは嬉しい。二階にあるスタジオフロアの出口には検問スポットがあり、2,3人の女性社員がたむろしておしゃべりに夢中だ。ここで彼女たちにぼくがいったん出て、また戻ることを認識してもらわないと、食糧を調達して戻ったときに再入場させてもらえない可能性がある。「一人出ます」とぼくが声をかけると、彼女たちもおしゃべりをやめて「一人出ます」と復唱する。これなら大丈夫だ。
 ぼくはケータリングできる食べ物を求めて原宿の街を歩き回るが、ブティックばかりで食べ物を売っている店が見つからない。やっと見つけた洋菓子店で、ケーキを3種類、6個ずつ注文する。大量注文に店の主人もボーイも大喜びだ。だが、ケーキは予想以上に小さく、注文したケーキは全部集めてもぼくの片手に収まってしまう。しかも、スタッフはボブがやってきたら、6人より多くなるのではないか。ケーキが人数分より少ないとしたら、みんな遠慮し合って、なかなかケーキを手にとれないだろう。特にぼくの立場ではそうだ。スタジオの階段を登りながら、ぼくはケーキを一個取って、こっそり食べてしまう。だが、それはまるで食パンの耳のようなもので、全然おいしくない。

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1月3日の夢(電話番号が見つからない)

 夕方に校正が届いた。忙しさにまぎれてそのままにしておいたが、それは土日をはさんで月曜に納品しなくてはいけないものだったと思い出す。急いで校正をクライアントに見せに行って、OKを貰わなくてはいけない。クライアントに電話しようと思うが、電話番号が見つからない。社長に尋ね、電話番号を書いたメモを貰う。そのメモをコピーしようとすると、コピー機の上に撮影用にセットされた小道具が置かれていて、使えない。もう一台のコピー機に向かうと、そちらも同じだ。だが、慌てていたので、その一部を動かしてしまったが、知らん顔をすることにする。同僚のSさんやTくんがコピーを取ってきてくれるというので、メモを渡す。だが、コピーしてくれたものを見ると、全然別の内容である。二人はぼくからきちんと何かを印刷した紙と、紙片の一部をびりっと破り取ったメモとを受け取り、前者をコピーして、後者はごみと思って捨ててしまったという。電話番号が書いてあったのは後者の方だったのに。
 まあいいや。電話番号はきっと自分のコンピューターのどこかに記録してあるはずだ。パソコンのキーボードはデスクの上にあるが、モニターは壁いっぱいの大きさの大画面である。その大画面の前にはいろいろな荷物が置いてあって、画面の下や左右がよく見えない。下の方にツールバーがあって、そこをクリックすれば電話番号も出てくるはずだと、壁のところまで見に行く。だが、画面の下にも左右にも何もない。当惑していると、大画面の裏側に部屋があるのに気づいた。入ってみると、女性社員のIさんが忙しそうに何か仕事をしている。
 気がつくと、もう夜の10時近い。外に出ると、業界の何かの会合があるらしく、去年クライアントを定年退社したNI氏が立ち話をしている。ぼくが探しているのは、NI氏ではなく、後任のNA氏なのに。また会社に戻る。もう万事休すだろうか。

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1月1日の夢(進退窮まる)

 会社の昼休みに食堂へ行き、いつもの仕出し弁当(現実の会社には食堂も弁当もありません)を食べようと手を伸ばす。だが、食堂では妻の参加する読書会が開かれていて、彼らもちょうど弁当を食べるところだ。そこにあるのは彼らのための弁当で、ぼくの分はないと分かり、しかたなく外に出て、レストランに行く。
 そのレストランで食事をすませ、お勘定をしようと思うが、レジ係がいない。そばにいた若い男に声をかけるが、要領を得ない。彼はこの食堂の単なる事務員らしい。レジ係の女性が戻ってきて、ようやくお金を払うことができた。
 その店で知らない美少女と知り合う。その店はぼくの生家のあった名古屋の覚王山にあり、ぼくは彼女に「この街の南の方にぼくの家があるんだよ」と話をする。ところが気がつくと、美少女はいつのまにか野豚のような男性詩人に変身している。「詩と思想」の同僚編集委員のO氏ではないか。びっくりしていると、しばらく時間が経つとO氏はまた美少女に戻る。そして、またしばらく経つとO氏に戻る。そんなことを繰り返す相手とぼくは今度は原宿の裏通りにいて、仲間たちと前衛劇について議論をしている。誰かがぼくにあるシンポジウムに出てくれないかと言う。そのためには40分くらいの映像を制作する必要がある。ぼくにはとても自信がない。
 ともかく家に帰ろうと思う。連れが今度は眼鏡をかけた小太りの女性になっている。瓦礫の山を登らなければ、家には帰れない。女性はするすると登り、ぼくは一人麓に取り残されてしまった。恥も外聞もなく「助けてーっ」と叫ぶと、彼女は戻ってきて、ぼくの手を取っててっぺんまで引っ張り上げてくれたが、そのままどこかへ行ってしまう。だが、瓦礫の山の右側は京王線の線路で、電車が激しく行き交っている。左側は小田急線の線路だ。どちら側にも降りることができず、ぼくは進退窮まってしまう。

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12月29日の夢(忘年会の化け猫)

 会社の忘年会の会場は、日本橋の上だ。下に運河の水面があり、その上にかかった2本の高速道路がそのまま豪華なクラブになっている。ここは「サージェント・ペパーズ・ロンリーハート・クラブ」だと思い出す。二階のフロアにぼくらは席をとって、おいしい料理をぱくぱく食べる。だが、風邪をひいた同僚が、ぼくのかたわらに立って盛んに咳き込むので、料理を抱え込むようにして食べているうち、そのまま眠ってしまったらしい。気がつくと、ぼくの周囲は見知らぬ客たちばかりだ。そこから見下ろせる一階にも同僚たちの姿はない。みんな、眠っているぼくを置いて、どこかへ移動してしまったらしい。突然、一人の若い男がぼくの背後に立つ。男は化け猫だった。ぼくに呪文をかけようとするが、ぼくの心を透視すると、ぼくが猫をいじめるような人ではなく、「猫を超えた存在」だと分かったので、そのまま立ち去った。今度はウェイターがやってきて、ぼくに「精算をしてください。120円いただきます」と言う。

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12月27日の夢(会社の改装)

 仕事から戻ってみると、会社が改装中だ。社員全員が工事を手伝っており、階段も張り替え中で、とても昇降できない状態。でも、なんとか二階に上ると、10人くらいの男たちが車座になって座っている。一人10冊の本を提出して、互いにその本をいくらで買うか声を掛け合い、競り落としていくという遊びをしている。中心になつているのは、最近売り出し中の評論家らしい。ぼくも明日からそのゲームの仲間に加わることにする。しかし、毎回10冊も本を買ってこなくてはならないのは大変だなあと思う。

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12月25日の夢(リンチから脱出)

 女子高生が突然制服を脱いで、ぼくを誘惑する。彼女はぼくを大きな喫茶店に誘った。階段を三階まで上り、奥のフロアのテーブルにぼくたちは座る。ウエイターがオーダーを取りに来たあと、はっと気がつくと、そのフロアに座っているのは不良じみた男子高校生ばかり。そして、このフロアは喫茶店のほかのフロアから全く死角になつている。リンチされる! とっさにぼくは立ち上がって、逃げ出す。階下のフロアに降りて、そこの客たちに「助けてください」と叫ぶが、誰も取り合ってくれない。後ろからは高校生たちがどんどん追いかけてくる。ぼくはエスカレーターやエレベーターを乗り継ぎ、必死でこの店から逃げ出そうとする。どうやら、ぼくが歯医者に逃げ込んだという情報が流れたらしく、高校生たちはビルの中にある歯医者に意気揚々と入っていく。ぼくは物陰に隠れてそれを見ていたが、見つかってしまった。慌てて逃げ出し、ビルの外に脱出する。道行く沢山の人々がいるが、誰も信用できないと思う。必死で駈けていくと、客を乗せて出発しようとするタクシーがいる。「待って!」と声をかけて、乗り込む。タクシーの中はホバークラフトのように広いが、天井はぶ厚い氷だ。ぼくは乗客の女子中学生たちと一緒に氷の下に冷凍されて、安全なところへ逃げ延びる。
 現代詩人会のイベントに出席する。今日の講師は詩人で精神科医のS先生だ。会場はガラス張りで、そのガラスの自動ドアが開いて、フロックコートにスーツケースを提げたS先生がかっこよく登場。だが、先生はステージをそのまま通り過ぎて、客席に入ってしまう。かわりにステージでは先生の患者らしい少年たちが、ギリシャ悲劇のコロスのように集団で演技をしており、ぼくはそれに引きつけられて、身を乗り出し、食い入るように舞台を見つめる。誰かが「一色マグルの目がまんまるだぞ」と、ぼくをからかう(「マグル」はハリー・ポッターの物語で「魔法使いでない普通の人」を指す言葉)。だが、面白がっているのはぼくだけらしく、観客はどんどん帰ってしまい、客席はがらがらになる。こんなに面白いのに、どうしてだろう?
 女性詩人のAさんとピアニストの宮谷さんがテレビの特番に出演するという。その予告の番組で、二人が一段ずつがひどく高くて段差のある階段を、自信たっぷりの笑顔で降りてくる。二人とも随分バッシングを受けた人たちだけど、成功してよかったなあと思う。Aさんは番組の水泳大会出演のため、大阪に滞在中らしい。チラシの電話番号を見て、彼女に電話をかける。ダイアルしながら、これは大阪の電話番号にしては桁数が少ないと思い、勝手に数字を足しながらかける。こんなことで、彼女につながるのだろうかと心配だ。

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クリスマスイブの夢(プロパンガス)

 大きな新しい家にいる。なぜか家の中にたくさんの女性(殆どがおばさん)がいる。その親玉格のうるさいおばさんが「この家のガスは大阪ガスなの?」と聞く。ぼくはよく確かめもせずに、「そうだよ」と答える。だが、台所にいた妻が「プロパンよ」と言うので、慌てて訂正する。

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12月23日の夢(偽の自分とトイレで死闘)

トイレに入り、便器に腰掛けようとすると、お尻が何かにつかえる。振り返ると、便
器には既にぼくが腰掛けていた。しかも、汚物にまみれたきたない姿で、ぼろぞうきん
になったようなぼくだ。驚いて、ぼくはその自分を流してしまおうと、水洗のハンドル
を回す。どどっと水があふれるが、汚いぼくは流れない。さらにどこからか、三人目の
ぼくが現れる。そいつはぼく自身にはちっとも似ていないが、胸に「ラベル」と書いた
ラベルを貼った偽物だ。二人の偽のぼくは、ぼくを捕まえて窓から外へ放り出そうとす
る。窓の外にはラプラタ川が流れている。ラプラタ川へなんか流されてなるものかと、
ぼくは二人の自分の抵抗し、死闘が始まる。

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12月18日の夢(ゴキブリと女スリ)

 おいしいプリンのデザートを食べようと、皿をテーブルに置いたところへ二匹の大きなゴキブリが現れた。ぼくは慌てて体に巻き付けた毛布の中にプリンを入れた皿を隠す。一匹のゴキブリはそのまま逃げたが、もう一匹はブーンと飛んで、ぼくの体に巻いた毛布の中に入ってしまう。もぞもぞとゴキブリが動くのが皮膚の感覚で分かる。もしかしたらゴキブリはプリンを食べているのかもしれない。それでも、ぼくはこのプリンを絶対食べてやるぞと、固く決意をする。
 自宅マンションの近くの安売り家電店にいる。突然、和服を着たおばさんがぼくに、どしんとぶつかる。はっとしてポケットを探ると、財布がない。女スリだ。ぼくは一瞬躊躇するが、すぐに振り返って追いかけると、女は逃げ出した。いつのまにか若い女に変身している。「どろぼう! どろぼう!」と叫ぶが、誰もつかまえてくれない。どんどん追いかけていく。「どろぼう」と言ったのでは怖がって捕まえてくれないかもしれないと、「スリだ! 捕まえて!」と叫び方を変えてみる。それでも誰も女を止めようとしない。ぼくらは店外に走り出て、信号を渡る。ぼくは女の足をなんとか止めようと、口から出任せに「おまわりさーん!」と叫ぶが効果がない。そのとき信号の向こうに青い制服を着た、がっしりとした警備員の姿が見える。「警備員さん! 捕まえて!」と叫ぶと、やっとその男のおかげで女スリは逃げるのをあきらめる。だが警備員は「ちゃんと説明してくれないと、捕まえられないじゃないか」と、ぼくにブツブツ文句を言う。そんなの、捕まえる方が先だろう。
 夜中に下宿に帰り、サッシから入ろうとすると、サッシは開け放されていて、カーテンが揺れている。変だなと思い、玄関から入り直す。中は真っ暗だが、どうやら(亡くなった)母が来ているらしい。「ぼくだよ」と言って部屋に入ると、やっぱり母だった。でも、すぐ次の新幹線で帰らなければならないと言う。ひとこと言ってから来てくれればよかったのにと思う。

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12月16日の夢(床屋の下宿人)

 床屋に下宿している。散髪場の片隅で洗顔をしていると、椅子に座って髪をカットしてもらっていた中年の男の客(詩と思想研究会で問題を起こしたHに似ている)が、散髪をしている助手の女性にセクハラ的な暴言を吐いている。だが、彼女も床屋の女主人も毅然とした態度をとりつつ、仕事の手をやすめずに、男をなだめる。ぼくは顔を洗いながら、ちらちらとそちらをうかがう。もし、これ以上トラブルになったら、男であるぼくが仲裁をしなくてはいけない。とはいえ、男がもしピストルを持っていたりしたら、その場でぼくは撃ち殺されてしまうかもしれないと、恐怖も覚える。
 やっと顔を洗い終わって、向き直ると、いつのまにか男は姿を消していた。ぼくは自分の濡れタオルを手にして、「これは二階の物干しに干せばいいの?」と尋ねる。だが、女主人に「そんなものはそこに干せばいいよ」と、散髪場の片隅を簡単に指さされ、拍子抜けをする。

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