5月27日の夢(ズボン)

 街を歩いていて、いつのまにか自分がズボンをはいていないことに気づく。恥ずかしいから、古着屋でズボンを買おうかと思うが、裸というわけでもないから、そのまま歩き続ける。原宿の駅前で学生時代の友人のHに会う。彼もずいぶん年取ったものだと感心する。別れ際、ぼくは彼に「実はズボンをはいていないんだ」とレインコートの前をちょっとだけ開けてみせるが、いつのまにかまたいつもの白いズボンをはいていた。
 もう会社は退職したのだが、会社に行って個室で原稿を書いている。その個室は壁の中に塗り込められたようにしてあるので、社員でさえ個室の存在に気づかないかもしれない。仕事を終わり、ドアを開けようとするが、ドアの調子が悪く、うまく開かない。もし開かなければ、誰もこの部屋の存在に気づかず、ぼくは閉じ込められてしまうかもしれない。ようやく引き戸をこじあけて、オフィスの中に出る。もう夜なので、誰もいないのかと一瞬思ったが、一番後ろのデスクで一人の女性社員が残業をしていた。彼女はぼくに目をやるが、たいして驚いたようではない。

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5月24日の夢(熊男)

 食べ歩きツアーのバスに乗り込む。ほとんどがおじさん、おばさんばかりだ。
 たとえばある場所では、禅寺の僧侶たちがそばをふるまってくれる。一人ずつ小皿を芝生のようなものの上に置いて待っていると、かたわらで何種類ものソバの苗を僧侶たちが育て、それを棒のようなもので押して丸めてソバにして、ぼくらの皿の上にソバが自動的に乗る仕組みだ。芝生のように見えたのは実は薬味で、それもいっしょに皿に乗ってくるのだ。
 最後はバスから降りて、電車に乗った。電車が地上から地下のトンネルに入るところで急停車した。ぼくの後ろにいたおばさんが押されて「いててー」と悲鳴を上げる。窓から前方を見ていると、熊の毛皮を着て、熊の仮面をつけた男がトンネルの中から出てきて、係の男たちにつかまえられるところだった。男たちは熊男を棒でさんざんにぶちのめす。どうやら最近、そういう熊退治のゲームがはやっているらしい。ぼくには熊男が哀れに思える。なんだか羊男を連想させる。殴られる熊男をかたわらに電車は動き出した。なんと、仮面をとった男は貧相な老人ではないか。乗客たちは「かわいそうに。本当にいたそうですよ」と同情する。

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5月22日の夢(眼医者)

 会社のデスクに向かっているが、実際はもうぼくには仕事がない。そういえば目がなんだか変だ。眼医者に出掛けることにする。男性の眼科医は「今日はもうここは終わりだから、昼ごろこの地図の場所を訪ねなさい」と言って、地図を渡してくれた。ここ以外にもう一つ彼が所属する本来の医院があったのだ。そのことを急に思い出し、とにかくそこへ行こうと思う。
 いったん会社に戻り、離席表に「中野」と書く。しかし、それは黒板である。そこに黒のマジックで書いたから、全く読めない。どうせもうこの会社にはおさらばなのだから、それでいいことにする。上司の目を盗んで部屋を出ることに成功。廊下で女子社員に「一色さん、かっこいいよ。また、うちの服着てくださいね」と声をかけられる。そういえばぼくは自社ブランドのモノクロのファッショナブルな服を身につけている。だが、お腹のあたりで重ね着がはみだしていたのに気づき、慌てて身だしなみを整える。
 だが、会社の玄関でさっき脱いだ自分の靴がいくら探しても見つからない。ぼくの会社は玄関に靴屋も開店しているから、ぼくのはいている他社の靴は捨てられてしまったのかもしれない。
 しかたなく雨の街を一人だけはだしで歩いていく。中野に行くためには新宿駅にまず行くのだ。だが、JRの新宿駅だったか、メトロの新宿駅だったか思い出せない。いつのまにか知らない地下道を歩いている。おまけにさっきの地図も忘れてきた。会社を出るのに手間取ったから、もう4時だ。眼医者はとっくに閉まっているかもしれないと思う。

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5月20日の夢(テレビ)

 ホテルでテレビを見ている。床に置かれた薄型テレビである。見たいミュージカル映画がこれから始まるところだ。しかし、音が小さく、よく聞こえない。気がつくと、部屋の中にはもう一人男性客がいる。彼は「いいですか」と言ってテレビにさわり、おかげで音はちゃんと聞こえるようになったが、別のつまらない番組に切り替えてしまった。がっかりだなあ。

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5月19日の夢(地獄)

 おんぼろのホテルに泊まっている。ぼろいホテルなので、ベッドさえないらしく、ぼくはミノムシのように寝袋にくるまって眠っている。ふと目覚めると、ぼくは眠ったまま寝袋の中で放尿していた。これはホテルの備品だから、見つかったらまずいことになる。そう思ったぼくは不安にかられて、部屋の外に出る。
 しかし、どうしようもないので、部屋に戻ることにする。確かぼくのいたのは1階の部屋だったと思うが、そこには別の客がいる。二階にも行ってみるが、やはり別の客の部屋になっている。もしかして地下だったかと思い、階段を下りると、そこは地獄のような場所だった。いや、本当に地獄なのかもしれない。針の山や血の池のような景色の向こうから、何か怖いものが襲ってきそうで、ぼくは慌てて一階に逃げ帰る。
 一階の客室は確かにぼくの部屋だったと思うのだが、寝袋は跡形もなく、真中に大きなテーブルが置かれて、三つの椅子が並んでいる。左右の椅子に見知らぬ中年のサラリーマンが座り、新聞を読んでいる。やはり、ぼくがいたのはこの部屋だったはずだ。あの寝袋をこの男たちが片付けたのだったら、かっこわるいなと思いつつ、空いている真中の椅子に座る。
 と、しばらくして、右側の男が「そろそろ行こうか」と左側の男に声をかけ、二人は部屋を出ていく。やはり二人は仲間だったのだ。そこへ突然割り込んだぼくはどんなふうに見えただろうかと、一瞬うろたえる。しかし、彼らが出て行ったのだから、ここはぼくの部屋に戻ったのだと思うが、それもまた早とちりだった。入口から既に次の客が入ってきて、「ここは私たちの部屋ですが」と、ぼくに言う。
 

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5月18日の夢(再開発)

 電車に乗っている。窓の外を見ていた頭のはげた男性が、「ぼくはここの産院で生まれたんです」と指をさす。しかし、そこには産院は見当たらず、地平線まで見渡す限り新しい建物群が工事中である。「再開発中だね」「遊園地になるのだろうか」などと、乗客たちは話し合う。

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5月15日の夢(公民館)

 地域の公民館に、ぼくは自分の参加しているレコード鑑賞クラブの例会に出席するため、出掛けた。昔懐かしいLPレコードで音楽を聴くのだ。最初、ぼくは建物の外で音楽を聴いているが、いつのまにか中に入っている。最前列に座ったものの、なぜか音楽を聴かずに、夢中になって机の上のノートに向かい、何かの仕事をしている。そのうち、誰かに肩をとんとん叩かれる。顔を上げると、知らないおじさんだ。「もうあんたのクラブは終わったから、出ていきな」と言われる。見回すと、いつのまにかレコード鑑賞会は終わっていて、別の団体の会合が始まっていた。

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5月14日の夢(50年史)

 仕事である団体の50年史を記事に書かなくてはならない。その団体の事務所に行き、担当者からレクチャーを受けるが、相手がなぜか途中で黙ってしまった。ぼくはメモを片手に立って待っているのに、相手はデスクに座って、他の仕事にかまけてしまう。しかたなく、ぼくは棚に収められた資料などを見ている。古い印刷物などがラベルをつけて沢山ある。しかし、これでは仕事にならないので、外へ出て会社に戻る。手元の資料を調べてみると、これらをつなぎあわせれば、なんとか記事は書けそうで、ほっとする。社長が「仕事が混んでいるみたいだが、大丈夫か」と声をかけてくる。ぼくは「いや、会社を辞めたおかげで、他の仕事をしているわけじゃなく、これくらい大丈夫ですよ」と答える。

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5月13日の夢(ワープロ)

 北極に近いシベリアにぼくらは入植した。氷の浮かんだ海から大波が押し寄せてきて、ぼくらの入植地の大半の家が押し流されたが、ぼくの家は大丈夫だった。
 その入植地が発展して町になり、その中央にある広場の右側に最新式のワープロが設置された。反対の左側には少し古いワープロが設置され、ぼくはそれを使い、ほぼ原稿を完成した。どちらのワープロも地下鉄にあるクーラーくらい巨大な、縦型の機械だ。
 翌日、原稿を完成させようと広場に行ってみると、いつのまにかぼくの使っていたワープロが見当たらない。驚いて上司に尋ねると、「もう撤去したが、悪いか?」と言われる。ある有名な女性のもとにワープロは送られたらしい。ぼくはなんとかしてそのワープロを探し出し、原稿を取り戻そうと走り出す。

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5月12日の夢(天皇を広告に)

 Y社の販促物の企画会議をした。天皇陛下に商品を試用してもらい、その感想をインタビューして記事にすれば、説得力ある宣伝になるのではないか、という結論になる。しかし、誰もそれを具体的なラフスケッチに落とし込もうとしない。それではまずいのではないかと思っているうち、社内のサークルの練習時間になった。
 ぼくは社内で4人の男女によるコーラスグループの一員なのだ。ぼくは新規加入のメンバーで、一人だけ楽譜も読めないのだが、とにかく別室でメンバーたちとコーラスの練習を始めようとする。
 そこへY社のО氏が来社したという知らせが来たので、慌ててオフィスに戻る。О氏は打ち合わせテーブルではなく、床に置いた丸いちゃぶ台のかたわらに座っている。驚いて「ここでいいんですか」とぼくが問いかけると、彼は「うん。ほかは使っているからね。それにしても、おいおい、天皇を広告に使うんだって?」と言う。「そうなんですよ」とぼくは言い、離れたところにある自分のデスクにその企画書を探しに行くが、どうしても見つからない。

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