4月18日の夢(巨大な名刺)

 デザイナーのN氏に名刺の発注をする。彼が「名刺は三色刷りの方が安いですよ。そうしていいですか」と言うので、承諾する。出来上がった名刺を見ると、A5判ぐらいの巨大な大きさだ。
 N氏がぼくの会社に同年輩の知り合いだとというデザイナーと共にやってくる。会社は風にそよぐ広大な草原の中にある。ぼくはそのデザイナーとも仕事を既にしているらしく、「あの仕事はどうなっているの?」と尋ねる。彼がその件で打ち合わせしたいというので、残業しなくてはいけない。これは藪蛇になったなと思う。
 そこへU社長がやってきて、「今後の会社のことについて話したいから、明日は朝7時に出社するように。ぼくらはそのくらいのことはしなくちゃいけないと思うんだ」と申し渡す。みんな早朝出社と聞いて、ぶーぶー文句を言う。ぼくは自分はもう社員じゃないんだから、そんな早く来なくてもいいやと勝手に思う。

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4月17日の夢(昔の女友達)

 雨の原宿を傘をさして妻と歩いている。昔の女友達と出会い、彼女から何かを受け取る。彼女はそのままぼくらと一緒に帰りたいそぶりだが、ぼくは一刻も早く彼女から離れたい。彼女を無視して、妻と二人わざとらしくおしゃべりしながら、早足で階段を登ったり降りたりする。ようやく彼女をまくことができた。

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4月16日の夢(豪雨)

 成城の駅を降りると大雨である。タクシー乗り場は大変な行列。前に並んでいたおばさんたちが、そこに並んでいたタクシーのすべてを借り上げ、乗って行ってしまった。しかたなくバスに乗る。
 すると運転手が「前に来たバスに乗り替えなさい。あちらの方が早く着くから」と言う。なるほど、あちらの方が電通学園前経由だから早回りだ。乗客の殆どがそちらに乗り換えるが、ぼくはバスを降りない。見回すと、ぼくのほかに二人の女性が残っている。一人は日本人、もう一人は外国人の若い女性だ。
 バスは出発した。だが途中の交差点で津波のような洪水が前方から押し寄せ、周りは水浸しになって、バスは動けなくなった。
 ぼくと女性たちはバスを脱出し、駅に戻ろうとするが、反対車線を沢山のタクシーが洪水から逃げてくるのが見える。その一台を女性がつかまえ、ぼくらは全員それに乗りこむ。タクシーはUターンして、ぼくの自宅に向かうことにする。
 驚いたことに、運転手は若い外国人の男性だ。詩人のビナードさんに似ている。彼はぼくの行き先指示を理解し、無事自宅に車はたどりついた。
 その運転手と女性たちともども、ぼくはバタバタと二階の自室へ駆け上がる。一階には両親がいたが、みんなのことは話さない。そして、ぼくらは一夜を過ごす。外国人の女性がこっそりぼくのかたわらへ来て、ぼくらは抱き合って、愛を交わす。
 翌朝、目を覚ますと三人は既に目覚めて、出発の準備をしている。ぼくは彼らに置き去りにされるのが不安だが、なかなか夢日記を書き終えることができない。ぼくらがここにいることそれ自体が夢なので、いつまでも書き終えることができないのだ。三人は緑色の服を着ている。ぼくも慌てて服を着ると、それも少し青みがかっているが、やはり緑色の服だ。

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4月13日の夢(墓標)

 道路予定地を沢山の作業員が掘削している。その工事現場から、どこを掘っても大小の魚の形をした石像が大量に出てくる。石の魚はすべて道路の通じる方向を向いて、埋められていた。
 作業員たちは気味悪がって、それを道路に積み上げる。その上に松の幹をくりぬいて、それを蒲鉾型に半分に割ったものをかぶせている。ぼくらはその上をまたいで、道路の反対側に渡る。作業員たちはそんなぼくらを叱りつける。最後に渡ったぼくは松の幹の上でバランスを崩すが、なんとか転倒しないですんだ。
 反対側には石垣があり、その一角に人型の墓標が二つ段ボールで配置されている。「ここで〇〇と〇〇と倒れる」と、作業中に死んだ二人の人の名前が刻まれている。この人たちの死をぼくらは忘れてはいけないのだ。

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4月11日の夢(クリーニング屋)

 自宅近くのクリーニング屋に行くと、入り口にさっき会社で別れたばかりのデザイナーのSくんがいた。目を合わさず、会釈しただけで、中へ入り、店内を見学することにする。最初の部屋は待合室で沢山のお客が待っている。奥の部屋はカウンターの中に白衣を着た店員が何人もいて、忙しく客の注文をさばいている。見学しようと思ってきたのだが、ただ行列したお客から汚れ物を預かったり、渡したりしているだけだ。長く見学している理由はないことに気づき、店を出ようとする。Sくんがドアを開けてくれる。ぼくは再び、ただ会釈しただけで、目を合わせることなく外へ出る。

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4月10日の夢(路上オフィス)

 そろそろ退社時間だ。ぼくの勤めている会社は住宅地の路上にあり、デスクは道路わきに並べられている。しかし、同僚たちが残業しているので、ぼくも残った方がよいだろうか。
 そう考えながら、トイレに行き、席に戻ると、ぼくが退社するものと決めてかかっているらしい若い男性社員が、ぼくのデスクに座り、夢中になって仕事をしている。ぼくは赤、黄、青、緑の色違いのノートを大切にしているが、それが床に放り出されている。寒くなったときのための用心に置かれている白と緑の2着のセーターもそうだ。彼はぼくの方を振り向きもしないが、ぼくは「デスク、貸してあげてもいいよ」と声をかけ、ノートとセーターを回収し、空いているスペースに収納する。そして、あきらめて、そのまま退社することにする。
 駅まで坂道を下って行く。ふと自分の服装に気がつく。ズボンは赤に白がまじったバラ色で、手に持った上着は紺色である。まるでカラーコーディネートができていない。おまけに、ズボンは足首が両足ともまくれあがっている。カッコ悪いので、ズボンの足元を直しながら、駅に着く。
 駅にはちょうど電車がすべりこんできたところだ。先に到着していた女性社員たちが我勝ちに無人の改札口にチケットを見せる格好をしながら殺到する。ぼくはまだ自動改札が導入される前の時代を扱った映画に出演しているのだ。そういえば反対側のホームに到着した電車も木製の車両である。跨線橋がないので、彼女たちは机や椅子をてんでに線路に積み上げ、それを乗り越えて隣の線路に渡る。ぼくもそれに倣うが、踏み台にした二脚の椅子がひっくり返る。ぼくはなんとか事なきを得たが、これが女性たちだったら事故になっただろう。駅員に文句を言うべきだと思う。
 電車に乗り込むと、ワンマン運転で、女性たちはてんでに運転手にお釣りをもらおうと殺到している。その間に、ぼくはがら空きの車内の後ろの席にゆったり座る。運転手はまるで機械のように「マーチ、マーチ、マーチ」という言葉を繰り返している。

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4月9日の夢(床に画鋲)

 久しぶりに音楽教育研究家のI氏をインタビューしている。そこは広いオフィスの一番奥に置かれたベッドの上である。I氏はぼくに彼が原稿としてメモをした青色のノートと、それをもとに清書した赤色のノートの2冊をぼくに貸してくれる。だから、ぼくは自分でノートをとる必要がなく、彼の話をただ聞き流しているだけだ。
 インタビューはある演奏家の少年が講演中に話に詰まってしまい、話すのをやめて歌いだした、というところまで進んだ。ところが突然、I氏は「ちょっと広い部屋へ行ってくる」と言い、ぼくをベッドに残して、どこかへ行ってしまった。トイレなのか、あるいはタバコを吸いに行ったのだろうか。
 ぼくもベッドを降りて、がらんとしたオフィスを歩く。ぼくの会社は民事再生法を申請したので、殆ど倒産したも同然で、フロアは殆どデスクもない。歩けば歩くほど、その向こうに空間が広がる。こんな大きな会社だったのかと驚く。途中でI氏に出会い、「ここにもとは出版部があったんですよ。でも今後はひとに貸すことになります」と話しかける。
 さて、元の場所に二人で戻るが、ベッドがない。同僚に尋ねると、フロアの反対側の端に移したという。延々と歩いて、反対側の端に行くと、四畳半ぐらいの狭い部屋の中に窮屈にさっきのベッドが置かれていた。インタビューを再開しようとするが、青と赤のノートを前の場所に忘れてきたことに気づく。I氏に「探してきます」と断って、フロアを元に戻る。床には一面に画鋲がまかれている。ぼくはそれを踏まないよう、這って進む。元の場所にたどりつくと、怖そうな顔の男がいる。彼にノートの所在を尋ねるが「知らない」と言われる。ぼくはしかたなく画鋲の床を這って戻る。四畳半の部屋にノートはもしかしたらあるかもしれないと、一縷の望みを託して。

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4月6日の夢(米研ぎ)

 妻の手伝いで、夕食のために米を研ごうとしている。部屋には何種類か、米を入れた箱や袋が置いてある。その一つから枡で米をすくい、いざ研ごうとすると、それは米ではなく、葉っぱばかりだ。慌てて別の袋から米を取り出すが、それは米ではなく蕎麦だった。これではちっとも夕食の支度がはかどらない。流し台で料理の準備を始めた妻にも怒られながら、ようやく正しい米の入った長方形の箱を手にとったところへ、父親と祖母が、いかにも農家の嫁という感じの女性を伴って、帰ってきた。まだ赤ん坊のぼくらの息子を女性に見せたいのだ。祖母は周りの物を片づけ始め、そのためにせっかく見つけた米の箱がまたどこかへ行ってしまった。ぼくが「おばあちゃん、いいかげんにしてよ!」とどなりつけると、祖母は「はい」と言って、その場に硬直する。ぼくが米を別の容器に移し替えようとするのを、父は手伝おうという仕草をしているが、緊張のあまりその手がぶるぶると震えている。ぼくが怖いのだ。父親は笠智衆である。

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4月5日の夢(カード数え)

 廊下でカードの枚数を数え直した。最初、一人の女性のそばで数え直しを始めたが、廊下の一番どんづまりに詩人のアイザワさんのデスクがあるのに気づく。そこまで移動して、そのデスクの下でさらに数え直しを続ける。とてもカードの数は多く、数え切ることができない。途中で、昼食の時間になった。皆に促され、しかたなくカードをデスクに置き、上に本を一冊重しに置いて、外に出かけることにする。そこへ幼稚園児たちがどっと駈け込んできた。彼らがカードをひっくり返してしまうんじゃないかと、ぼくは気が気でない。

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4月4日の夢(国務省)

 アメリカ国務省に妻と二人で行く。ガラス張りの大きな窓の前に長いカウンターがあり、アルファベット順に各部署につながる電話機が置かれている。ぼくの持っている部署カードは「NT」という頭文字で、これで「ディー」と発音するのだという。だが、二人で何度探しても、そんな部署は見当たらない。

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