10月7日の夢(霊夢?)

 目覚まし時計がかしゃりと音を立てたので、半分目が覚める。少し遠くの方に女性の全身像が見える。どうもぼくの最初の婚約者の女性のようだ。彼女は数字をいくつか挙げて足し算か引き算をし、「こういう数字だから、あなたを手助けしましょうか」と言う。ぼくも同じような数字を挙げて計算し、「いや、こうだから手助けするのはぼくの方ですよ」と答えて、彼女の申し出を断る。
 その途端、ぼくの顔と接するくらいの至近距離に、水面から水しぶきをあげて別の女性の顔が突きだす。彼女は無言のまま、ぼくの顔を愛と憎悪が入り混じった顔で睨みつける。昔、ぼくが捨てた女の顔だ、と思い出す。真っ白な顔の彼女は水死体のようだ。
 恐怖でぼくは眼が覚めてしまい、時計を見る。起きる時間の10分前だ。すると、もっと遠方に黒いスーツを着た男性が立ち、ぼくをじっと見つめる。無表情のままで、何も言わない。ぼくと男性との間には越えられない距離があるようだ。そのとき目覚ましがなり、すべての幻影は消え去った。

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10月6日の夢(押し寿司)

 会社でお昼休みになった。お腹が減ったので、外へ出て寿司屋に入る。きょろきょろするがメニューがない。カウンターの向こうに主人とその奥さんがいる。「どうやって注文すればいいんですか」と尋ねながら、ほかの客の様子を見ると、自分の好きなネタで押し寿司を作ってもらっているようだ。その客が注文したサーモンの押し寿司がおいしそうだったので、ぼくも真似して「しゃけと卵焼き」と注文する。すると主人がびっくりした顔をする。どうも卵焼きを注文する客は珍しいらしい。
 会社のあるビルに帰り、女性詩人のAさんのオフィスに「こんにちはー」と、つかつか入り込む。意外にも狭い室内に二人の男がいて、不愛想に椅子に座っている。ぼくは一瞬驚くが、つとめて平静を装いながら二人にも挨拶する。Aさんはおとなしい人だと思ったのに、全身黒ずくめで黒い網タイツの下に肌を大胆に露出している。こんな女性だったのか、とびっくりする。

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10月3日の夢(王女)

 どこかの国の王女を連れて、展覧会を見に田舎の駅に降り立った。だが、駅前のケーキ屋さんで彼女の足が止まってしまったので、先に行く。線路の反対側から、修学旅行に来たらしい生徒たちの人垣ごしに彼女の姿を探すが、見つからない。戻ってみると、「下北沢で少女が事故ではさまれた。吐く息と吸う息を正確につりあわせないと助けられないと聞いて、王女は下北沢へ向かったよ」と聞かされる。王女は命をかけて救助に向かったが、きっと失敗したのだ。ぼくも下北沢に行こうと改札口を目指すが、デザイナーのN氏に無言のまま制止される。

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9月30日の夢(大洪水)

 コネである会社に入った。入れてくれたのはいいが、社長たちはぼくに冷たい。スカイツリーのようなとても高い塔の上で会社の式典があり、社員たちはみんな登ってしまったが、ぼくはひとりで地上にいる。社員たちの荷物が地上に列を作って並んでいる。そこへ大洪水がやってきた。それらの荷物も、ぼくの鞄もみんなずぶ濡れになってしまった。でも携帯だけは無事だと思い、ぼくは胸ポケットから取り出す。最近、ぼくはピンクの携帯に替えたばかりだ。だが、どうも形が少し違う。これはさっきある韓国人が持っていた携帯だ。いつのまにかすり替えられたか、間違えられたかしたのだ。ぼくはすっかり落ち込むが、よく考えると、ぼくの携帯は枕元で充電中だったということを思い出す。

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9月29日の夢(豚とタロウ)

 今日は「地下鉄の日」だ。それを祝って目抜き通りをパレードが通る。沢山のスーパーカーや女性たちの華やかな舞踏の列が続く。それをガラス張りのビルの中から、ぼくとDJタロウが見ている。
 突然、ガラスドアを破って一台のスーパーカーがビルの中に入ってくる。さらに大きな豚が男に紐で引かれて入ってきた。タロウは冗談に後ろ向きに歩いて、豚の前に立つ。すると豚は勢いよくおしっこをタロウにかける。びっくりしたタロウがぼくに駆け寄ってくるので、ぼくは必死で逃げ出す。タロウはぼくを追いかけるうち、丘の中腹にある穴の中に転げ落ち、姿が見えなくなる。中から「うわーん」とタロウの泣き声が聞こえる。ぼくはそれでも豚のおしっこのかかったタロウにつかまりたくないと、丘の裏側に駆け込み、地面の中に入ってしまう。それでも永遠にタロウから逃れることはできないだろうという気がする。

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9月28日の夢(レコード針)

 古道具屋で小さな木製のレコードプレーヤーを買う。家に戻り、共同生活している仲間たちとプレーヤーを囲み、「さあ刺すぞ」と言いながら、レコード針を盤面に落とす。少年のボーイソプラノで「みかんの花咲く丘」が流れ出す。
 歩いているとなんだか足が痛い。見ると、さっきのレコード針がぼくの足の裏に刺さっているのだ。やっと足から抜いて、レコード針を窓枠の上に載せる。男が「あぶなっかしい場所だね」とぼくに言う。ぼくは「それは今までぼくの足に刺さっていたんだよ」と答える。

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9月20日の夢(人生相談)

 詩のイベントをうとうとしながら客席で見ている。姿勢を変えて、もう一眠りしようとしたとき、背の高い若い男性に「すみません。一色さんですね。相談があるのですが」と、会場の外に連れ出される。あと一人でプログラムは終了する、というのに。ぼくらが出ていくのを詩人のH氏がけげんな顔付きで見送る。
 ロビーに出るには自動ドアがあるのだが、男性はあえてそれを通らず、一番手前のガラス戸を無理に開ける。そして、ファストフードの店の丸テーブルの席を「ここでいいですか」と、ぼくに勧める。そして、なぜか別の場所から椅子を運んでくるのだが、そのために後から来た外国人の男性の進路がさえぎられて通れなくなり、ぼくははらはらする。

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9月16日の夢(階段のない二階)

 妻と外国旅行に行く。旅行社のツアーだが、旅程の前半は既に行ったことのある場所なので参加せず、途中の列車の駅から合流することにする。
 ホームの端で列車を待っている。左側に来た列車はホームいっぱいに停まった。一方、ぼくらが乗るはずの列車はホームの向こう半分にしか止まらない、短い列車だった。ぼくと妻は慌ててホームを走り、ようやく発車寸前に乗り込む。
 車内は豪華なラウンジのような雰囲気で、乗客は日本人ばかりだ。
 さて、旅行先のアメリカに着いた。慌てて乗ったので、いろんなものを忘れてきた。ネームプレートを付けた帽子がない。レストランの二階に階段でもエレベーターでもない不思議な仕組みを使って上がる。だが、二階の部屋から出ようとすると、鍵が開かない。忘れてきたプレート付き帽子がないと、鍵が開かないのだ。
 やっと開けてもらい、下へ降りようとするが、階段がないので、降り方が分からない。「左右に並ぶ二本の金属の棒を両手でつかめば、自然に降りられるよ」と男性が教えてくれる。ぼくが棒をつかむと、男性は空中にふわっと浮かび上がり、ぼくを抱いていっしょに降りようとする。ところが、ぼくは荷物を持っているので、想像以上に重かったらしい。「うわあ、重い。あなた、荷物いっぱい持っているでしょ」と男性は叫ぶ。これでは二人とも墜落してしまいそうだ。
 ようやく日本に帰国し、ホテルで始まる詩の会合を待っている。控室で一人待っているが、誰も来ない。ふと奥のドアを見ると「S社様控室」と書いてある。まずい。ここはライバル他社の控室じゃないか。慌ててぼくは妻を探してロビーに飛び出す。壁の時計を見ると、まだ三時過ぎだ、会合は夜だから、まだ随分早い。誰もいないわけだ。

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9月10日の夢(6万円札)

 定年退職の日が来た。妻といっしょに会社のみんなに花束をもらって、拍手に見送られて会社を出た。これでもう永遠にこの会社に出社することはないのだ。
 ところが翌日も会社に行き、今は空席になった自分の席に座っている。もちろんパソコンもなければ、仕事もないから、全く退屈なのだが、どうせ空席なので、皆も黙認してくれている。こんなことはやめて明日からは家にいればよいのだろうか。
 旅館の支払いをしなくてはいけない。一度玄関を出てから、また戻って「すみません」とおかみを呼び、お勘定を頼むと、おかみは「2階のお部屋の方ですね。5万円かなあ」と、曖昧な言い方をする。6万円と聞いていたのに、1万円安い。ぼくは反射的に6万円札を1枚おかみに渡す。彼女がごそごそとお釣りを探すのを見ながら、ぼくは「お釣りはいいよ」と言うべきか、せめて、「これはよくしてもらったお礼だから取っておいて」と言って、5千円チップをあげるべきかなあと悩み、財布をあけて千円札の数を数えはじめる。

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9月9日の夢(新聞の中の3万円)

 新聞を読もうとして開く。映画の観客へのプレゼント企画の記事が載っているからだ。最近、パリのオペラ座を舞台にした映画がつくられた。しかし、映画ではオペラ座ではなくオペリ座という名前になっている。その公開記念にオペラ座が分割されて、抽選で観客に当たるのだという。
 ところが開いた新聞の中に1万円札が三枚入っていて、はらりと膝に落ちた。妻に「新聞の中に3万円入っていたよ」と渡そうとするが、妻は受け取ってくれない。なぜ新聞に3万円入っていたのだろうか。昔、女性占い師のHさんから3万円の入った新聞を貰ったことがあったが、あれをずっと入れっぱなしにしていたのだろうか。

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