11月21日の夢(水鉄砲の男)

 オフィスを退社しようとして、荷物をまとめている。デスクのかわりに置かれたベッドの下に、汗で汚れた自分の服が沢山ある。それを取り出して、大きなカバンにぎゅうぎゅう押し込んでいると、Kくんが「一色さんの服は体にぴったりしていて、かっこいいですね」とお世辞を言う。
 同僚の一人が「変だな。こんなところが濡れている」と声を出す。オフィスの中央に敷かれた布団の上に水滴がついている。なんだか線になってついているようだ。それをたどって目を上げると、窓から小銃を構えた若い男が無言で入ってくる。どうやら小銃型の水鉄砲を撃ったのだろう。銃はぴたりとぼくに狙いをつけられているが、水鉄砲なら怖くはない。
 電話が鳴っている。男に気をとられていたので、気づかなかったが、皆がぼくに「電話だ」と叫んでいる。気がついたときにはもう誰か別の部屋の人が間違ってその電話に出てしまったらしい。内線で改めてぼくの電話を確認し、それに出る。暗い聞き取りにくい男の声で「こないだ返してもらった車は間違っていた」と言う。寝耳に水なので「もしもし。そちらの電話番号を教えて」と言うが、もう切れてしまっている。部屋の中のすべての人がぼくを無言のまま見つめており、銃を持った若い男は消えている。

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11月16日の夢(避難訓練)

 会社のエレベーターで10階まで昇ろうとするが、急にエレベーターがぐらぐらと上下に揺れ出した。危険を感じて、ぼくは9階のボタンを押して、脱出する。
 9階ではお客たちが社員の誘導で避難訓練をしているところだった。ぼくも何食わぬ顔で、その群にまじって階段を降りる。
 女性社員が瓶詰の中に怪獣の卵を押し込み、「孵るかな」と嬉しそうだ。
 会社に捜査員がやってきて、女性上司が逮捕されて失脚した。「それでここにあった、沢山の風船が片づけられたのね」と女性社員たちが噂している。

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11月13日の夢(鬘トラック)

 車体の前後左右に沢山の鬘を飾り付けた超大型のトラックが日差しのさんさんと当たる街道を走っている。このトラックの中には1人の少年が身を隠している。宿場町にトラックが差し掛かると、町娘たちが一斉にトラックを取り囲み、我勝ちに鬘の値踏みを始める。「後でゆっくり選べばいいのに」という声が聞こえる。娘たちの一人は「だって、今から目星をつけておかないと、いざというときに目移りして困るでしょ」と反論する。
 いつのまにか鬘は貝細工に変わっていて、ぼくもそれを選んでいる。貝殻製の細い角のついた簪を選び、それで痒いところを掻こうと袖の中に突っ込むが、角はポキンと折れてしまう。

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11月8日の夢(遊覧船予約)

 パソコンをつけると、画面が木星の表面のような模様になり、しかもぐにゃぐにゃに歪んでいる。買い替える前のパソコンには、こういう場合の対処法がマニュアルとして付いていたが、今度のパソコンにはない。手をつかねたまま、ぐにゃぐにゃの画面を見つめている。
 妻が桜見物の川下りの遊覧船に乗ろうと言う。予約には二人で行った方がいいらしい。なぜなら日時の予約と、曜日別の乗船券の購入を別の窓口でしなければならないからだ。ぼくが曜日別のチケット購入窓口に並び、順番が来た。しかし、妻の並んだ窓口ではすぐ前に並んだおばさんが、どの日時にするか迷っていて、妻の順番がなかなか来ない。日時が決まらなければ曜日も決まらない。ぼくの後ろに長い行列ができてしまい、大いに焦る。

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11月5日の夢(学校の孤独)

 学校の廊下を歩きながら、窓から教室の中を覗く。教室はみんな小型で狭く、中にいるのは男子ばかりで、ぎゅう詰めである。がやがやとうるさい。こないだクラス替えがあったばかりなのだが、ぼくは一体どのクラスになったんだろう、と考えるがわからない。5つほどクラスがある中で、前の方ではない。4組か5組である気がする。その一番右端にある5組の教室を覗くと、担任の教師は外国人であった。
 知り合いの若い女性詩人Mがうろたえた様子で部屋に入ってくる。見ると顔にベージュ色の絵の具のようなものが点々とついている。拭いてあげようとするが、彼女は鏡で自分の顔を覗き込みながら、「それどころじゃないんです。お父さんが30万の借金をしてしまい、大変なんです」と言って、ぼくに顔を触らせようとしない。

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10月29日の夢(自動車ドア型菓子)

 お菓子を貰った。ぼくもお返しをしようと思う。ちょうど左手の中に自動車のドアの形をしたお菓子がある。見ようによっては鳥の翼の形にも見える。薄っぺらなのだが、剥がすとちょうど4枚に分かれた。ぼくの周囲に母親と父親と息子がいるので、1枚ずつ渡す。母親はぼくよりずっと若く、まだ30歳ぐらいの見知らぬ女性だ。「このあたりで爆発があったから、それでみんな社会問題に興味を持ったんでしょ?」と言う。そういえば確かに爆発事件が2回あった。ぼくは「爆発って、最近の方? それとも昔の方?」と聞き返す。
 新聞の全面広告で、映画館の閉館告知が出ている。ビジネス系の映画専門館が一斉に閉館するらしい。最後の方に「喜多見」という地名のついた映画館もある。ぼくの自宅の近くにも映画館があったのだ。女性が「全部で20館ぐらい?」と尋ねる。ぼくは我に返って、映画館の名前を数えてみる。せいぜい10を少し越える程度だ。

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10月22日の夢(コンクール)

 熱海に行く。知人からH氏賞への公募申し込み書(現実のH氏賞は非公募)を預かってきている。窓口の前の行列に並び、床に置いた大きな荷物の入った袋から申込書を慌てて探しだし、役員に差しだす。役員はそれを一瞥して何か言う。聞こえなかったので、ぼくは「何か問題ありますか?」と聞き返す。すると役人は「いや。今から申し込むなんて、この人は電波系なのかなと思って」と答える。そうか。まだ申込〆切はずっと先なのか、と思う。
 ホテルに帰り、2階から階段を降りていくと、高校時代の友人に出会う。友人は「S崎とS藤が〇〇ピアノコンクールに出ているのを知ってる? 聴いてみたけど、S藤の方が上手かったな」と言う。えっ、S崎は有名な評論家になったはずだが、この年になって新たにピアニストになろうとしているのか。驚くが、「そりゃあそうでしょう」とだけ答える。そう言えば、熱海の公園の広場で、ステージでピアノが演奏され、ベンチに座った親子連れなどが聴いていたが、あれがそのコンクールだったのかもしれない。

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10月20日の夢(半裸になる)

 会社から帰ろうとするが、荷物が沢山あり一度に持って出られない。一つ目の荷物を持って出たところで、中から鍵を閉められてしまい、戻れなくなってしまった。
 駅まで一つだけ荷物を持って、とぼとぼとやってきた。ふと見ると、上半身はアンダーシャツを着ているが、下半身には下着すらつけてない。シャツの裾を引っ張って、必死で股間を隠しながら歩く。

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10月12日の夢(和室のオフィス)

 オフィスには三つの部屋があり、全部畳敷きの和室である。そこに座卓を並べて仕事しているが、ぼくには殆ど仕事がなく、仕事をするふりをしているだけだ。
 今日出社してみると、オフィスから机が消えている。当然ながら、どこに自分の席があるのか分からない。一番目の部屋、二番目の部屋には誰もいないので、一番奥の部屋に行く。そこには中年の女性社員たちがいて、声高に会話をしている。しかし、どうもこの部屋にはぼくの席はなさそうだと、一番目の部屋に戻る。女性社員が一人いたので、「ぼくの部屋はこっちだっけ?」と尋ねる。どうやら彼女も自分のいるべき部屋を間違えていたようだが、ぼくには二番目の部屋の入口あたりを指さす。どうやら、そこがぼくの席らしい。

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10月10日の夢(鎌倉)

 午後になって突然、会社がオフィスごと鎌倉に引っ越した。仕事をしていて気がつくと、鎌倉にいたのだ。もともと鎌倉のビルにもオフィスがあったのだが、そこに空き室ができたので、ぼくの部門もそのビルに入ることになったらしい。
 とてもいい環境の近代的なビルで、窓が出窓というよりカウンターのようになっている。部屋の真ん中にあるデスクより、そこで仕事をしたいと窓際に陣取るが、別の女性社員二人に窓際の席は既に決まっていたらしい。あきらめてデスクに戻る。
 4時を過ぎたところで、別の部屋の社員が「お疲れさま」と言って退社した。東京から通勤するのに時間がかかるから、こんなに早い時間に退社してもいいことになったらしい。ぼくも帰ろうと思い、同僚の女性社員が部屋に戻るのを待つが、帰ってこない。多分、彼女は直帰してしまったのだろう。それならぼくも帰宅しよう。
 隣のオフィスで男女の争う声がする。新入社員の女性が男性社員のセクハラにあったらしいが、撃退したみたいだ。隣室を覗くと、女性社員もこちらを覗いている。
 会社を出て、道路をあてずっぽうに歩く。砂利道で、途中に樹齢何百年という大木がある。さすがは鎌倉だ。しばらく歩くとバス停があった。ちょうど小さな懐かしいボンネットバスがやってきたが、それには乗らず、時刻表を探す。しかし、それらしいものが見当たらない。バス停の前の駅舎は正方形で、その中に四角形をしたコンクリートの溝がある。どうやらトイレとしても使われる溝のようで、水がたまっているが、駅舎を歩くと、どうしてもその水たまりに足を踏み入れてしまう。ここで待っていれば、本当に東京に帰るバスがやってくるのだろうか。

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