フィボナッチ・ドラゴン

昨日,画廊ASKで日詰明男展を見た。フィボナッチの龍と名づけられた光のインスタレーション。ちみつな論理的構成によって現出した天文学的時間に、われ知らずまぎれ込んでしまったようなふしぎな経験をする。その後銀座のあかるい通りを歩いていても、それは網膜にやきついたままで、中空に光る青いらせんのイメージは消えない。見たというより、ある別宇宙に明滅する星の間を通過してきた感じ。音楽と数学と光と建築の概念から生まれた現代の空間感覚が具象となったような印象的個展だった。
その後、新橋の画廊で宮崎次郎展を見る。2回目だが、こちらは赤の色が魅惑的なファンタジックな画の世界。ハーメルンの笛吹きがさまよっているヨーロッパ中世の街にさまよいこむ感じだ。宮崎さんがいつか大人のための絵本を描いてくれたら嬉しいのに、と思ったりする。
帰りに一緒だった絹川さんと新橋駅の前の小川軒でコーヒーをのみ、詩の話などする。久しぶりに春めいた陽気の一日だった。

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