昨夕はホタル観察会でした。昨年は数が少なかったのですが、今年は沢山出ているとのこと、いつものように「歩く会」の出口に6時半に集合、暗くなり始める7時頃から谷戸に入りました。奥までゆっくり歩き、また帰ってくるといういつものやり方です。
Kさんは来られないとの事で、このところ毎日のように様子を見に来ているMさんが案内役です。でも参加者は少なく全部で6人でした。今年2回目だということもあります。
たくさん見られるということで期待しながら歩き出しました。少しずつ暗くなりはじめますがまだ蛍の姿は見えません。でも帰るときにはこの辺でも見られるようになるとMさん。湿地帯の淀みになるところで向こうからやってきたのは若い夫婦と子供の4人。やはり蛍を見に来たと言いますが、蛍が出るのはこれからだと言われ私たちに合流。
条件は上々とのこと。雨がよく降り風がなく蒸し暑い夜だからです。それゆえ足元だけを照らせる懐中電灯、出来れば長靴が最適です。今年は雨がよく降ったので、細い道はドロドロです。足元に気を配りながらゆっくり目を凝らしているうち、誰かの「アッ、見えた」という声。これが幕開けです。ピカッと、茂みの中に青白い小さな光りが見えました。「あ、見えました」と、つい声をあげてしまいます。その後あちこちで、明滅がはじまり、次第に数も増してきます。そのうちふうわりと飛び立つものもあり、ゆらゆらとこちらに近づいてきたりします。低い茂みから高い樹の梢、洞穴のようなところ、湿地帯の上など、目を凝らします。皆光りの強い源氏蛍のようです。Mさんによれば、100頭(蛍は匹ではない)ぐらいとのこと。昨年は40頭ぐらいと言ってましたからよく見られた方ではないでしょうか。一緒になった子どもたちは初めての経験だとのこと。よかったですね。でも前にも書きましたが、これらの蛍は全くここで生まれ育った地元蛍です。今はあちこちで養殖が盛んで、ホテルなどでは一斉に沢山の蛍を放つ催しなども行われ、それらはもっと派手な演出になるでしょうが、ここの蛍は生粋の地元蛍であることが貴重なのです。そんなことも子どもに誰かが伝えていたようです。昨年は数は少なかったかわりに、時期的にずれ込んだせいか同時に平家(光りがよわよわしい)も見られましたが、平家の観察会は第3回目7月14日だとのことです。
谷戸の奥まで行き着き、さてUターンしている時に思わぬことに遭遇しました。私たちの後からやってきたグループの、ルナールの蛇の「長すぎる」ではありませんが、長い長い列とすれ違うことになったです。「長いのでゴメンナサイ」とは言ってましたが、延々と続く列、保育園の児童たちとのことですが、一人の児童に保護者は1人以上はついているわけで、その騒がしく延々と続く列をやり過ごさなければなりませんでした。
私たちも自然の侵入者の一人なので咎めることはできませんが、静かで真剣な蛍の宴には、あまりにも大勢で騒々しい観客です。しかしここが公園として正式に発足すればこのようなこともしばしばとなることでしょう。Kさんだったらもっと静かに!というでしょうが、とMさん。
今年は、Mさんたちが多いと思っていた場所にはほとんどいなくて、違った場所に多く見られたりして、蛍たちの居場所がかなり変わっていたようです。たぶん台風がきたので、それに吹かれて山側に移動させられたか、自分たちで場所を変えたかしたのかもしれないとか。いろいろ自然の試練に適応して蛍たちも生き延びるために総力を尽くしているのでしょう。
最近、自然が荒々しくjなった、というのが誰もが抱いている感想でしょう。これは人類が自ら招いた結果なのか、はたまた自然からの人類への警告なのか? そんなことも考えさせられる夕べでした。
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