寒中の「台峯歩き」

この台峯を歩く会は、今日で151回目を歩みだします。自然を守る基本は、そこにどういう植物が生きているかということだということ、そこから自然の営みが見えてくるのだというのです。その姿を見続けるために毎月歩き、手入れをしていくのです。
さてこのところカラカラ天気の寒い日が続きます。
2、3日前が底の日で、その日はこの家でも氷が張りましたが、今日は張ってはいないものの寒さが累積した感じで、集まった人たちも口々に寒いと言い合います
それでも参加者は、16,7人、新しい人も2,3人いました。しかし目にする花はロウバイぐらいなので、今日は冬樹の幹の識別を専らに、ということになります。
これが大変難しい。例年やっているのに少しも覚えられず、また若木や老木によっても変わってくるのですから…。幹だけではなく、枝振りや枝の付き方(伸び方)がそれぞれ特徴があり、観察すれば識別できるのですが…。
これがなんの役に立つか…と言われれば、とKさんが笑いながら言います。何の役にも立ちません、単なるオタク的な楽しみにすぎませんが…と。でもそういう種類のそんな樹がそこに在ると、確かに認識することで、その樹と親しくなることなのでしょう。
暮らしの中で里山と深い関係であった昔の人は、そういう識別は普通の事だったに違いありません。
薪にするクヌギ、コナラは、ここにも多いのですが、ヤマグワ、カラスザンショウ、ムクノキは後に増えてきたものたちです。これらは生長が早く、昔だったらまた里山の所有者であればなるべく伐採したい樹だが、鳥には好まれる樹なので(その実を食べに寄ってくる)個人的には好意を持っているとKさん。
今日のもう一つのメインは、野鳥を見ることでした。
葉を落とした林の中では鳥の姿が捉えやすいからです。しかし今年は冬鳥が少ない、とのこと。
確かにこの家でも以前はうるさいほどやってきていたヒヨドリの声があまりしません。鳥の姿がめっきり少なくなりました。スズメも(今絶滅危惧種になってしまったようですが)来ません。
さて目撃した(ほんの瞬間の鳥の影も含め)鳥は、メジロ、ホオジロ、カワラヒワ、ヒヨドリ、トンビ、コゲラ、ルリビタキ、アオジなど。
この地に昔沢山いたのはホオジロで、スズメと同じくらいの数だったということです。
しかし今はその数を減らしている。それに対してコゲラは、今一番増えている鳥だそうです。
それはホオジロは草の実を食べていたからです。それら食料とする雑草が宅地開発によって無くなったからで、コゲラは立木があればよいからでしょう。
これらの事からも、植物が生き物たちの底辺を支えていることが分かってくるようです。
では今日はこれまで。

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