東京コール・フリーデ定期演奏会に行く

会場は浜離宮の朝日ホール。友人Tさんが属ししている合唱団(指揮:伊佐地邦治)である。
開演は2時で、天気は晴れ、穏やかなので地下鉄に入ろうとしたときふっと思い立って、お堀端を少し歩いて行くことにしたのである。
休日のオフィス・官庁街は森閑としている。お堀端をランニングしている人もほとんど見られない。時々若いカップルやと高齢のご夫妻。細々と芽をふいた柳に縁取られた緑色のお堀にはカルガモや白鳥、あれはユリカモメだろうか、また頭と羽根の黒いのは何カモ?などと眺めながら、かなり強い陽射しの中を和田倉門から馬場先門を通り日比谷まで歩き、そこから地下鉄に乗った。実はもっと近いと思っていたのだが、かなり歩くことになってちょっと慌て、地下には行ってからは勘違いしてうろうろと間違え、遅れそうになり汗をかいた。
演目は
 *ルイジ・ケルビーニの「レクイエム・ハ短調」
  昨年はケルビーニ生誕250年だったそうで、これはフランス革命によって断頭台に消えたルイ16世の鎮魂のために弟のルイ18世の依頼によって作曲されたものという。ソリストによる独唱・重唱がなくすべ合唱。オーケストラもない。ピアノだけの伴奏ですべてが合唱。一年間これに打ち込んできたというだけあって、人の声によるハーモニーの美しい響きを堪能させられました。
休憩の次に
 *清水脩 作曲 芥川龍之介 原作 松平進 脚色・作詞
   合唱のための物語「鼻長き僧の話」
これは語り手(宮沢賢治の作品などを歌や寸劇などに脚色して演じる独特の活動をしている俳優ー斉藤禎範ーが賛助出演)が登場して物語の展開をする。 面白い趣向であった。
アンコールには シューベルトの「菩提樹」、「セレナーデ」、日本の歌曲「お江戸日本橋」、また「アベマリヤ」などの大サービス。合唱団の日々の蓄積のほどが窺われるものであった。ゆったりとした豊かな午後をありがとう。
  

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