猛暑日の台峯

お盆の15日、35度の猛暑になるという。でも木陰が多く谷戸に入れば涼しいと思うので出かけた。参加者は13人。少人数なのでゆっくりと、まさに道草を食いながら歩く。貴重なるカラーコピーのプリントは、先ずこの地で見られる蝉の種類、ニイニイゼミ、ヒグラシ、ツクツクボウシ、アブラゼミ、ミンミンゼミ、クマゼミの姿。その抜け殻それぞれ。これまでこの殻を見つけてもその本体は何かなど考えたことがなかった。大きさや姿が少しずつ違う。
今ここで鳴いているのはヒグラシとアブラゼミとミンミン、ツクツクも少し前から鳴き始めた。西日本に多いクマゼミは少ない。いないことはないらしいが、抜け殻はないので、江ノ島から飛んできたものであろうとのこと。ハルゼミは赤松が枯れてしまったので、今では絶えたのではということです。
花類は少ない。だから花の名前を覚えようという人には、種類の少ないこの季節から始めるのがいいとのこと。全部覚えられ、記憶に止めやすいからです。春など花いっぱいのときからでは、頭が混乱してしまう。ヤブラン、ヤブミョウガ、それに実が水玉に似ているミズタマソウ、この花は小さくピンク色できれい(プリントの作成者Kさんが大好き)、その他大変地味なイノコズチの花、名前が悪くて可哀そうなへクソカズラ、クサギ(これも名前が可哀そう、花自身は芳香がある)。
今日の目玉はタマアジサイです。これはガクアジサイのように中心部は蕾状の花になっているものと思っていましたらそうではありませんでした。またヤブアジサイでもなくそれら現在の華やかな園芸種とは別系統の、ひっそりと孤高を保っている野種だという。しかも花の時期はこれからです。プリントの花の写真によると、中心部の蕾のような部分はブルーではなく薄紫です。蕾はまだ可愛らしい、大きいのでピンポン玉くらいでした。これから咲くのだそうです。葉も少し違います。このあたりの切り通しに多いのです。群生したところで皆で立ちどまり、咲く頃にこれを見にきたいものだと言い合いました。
またカラスウリの花もこの季節ですが、花は夜なのでもう萎んでいます。しかしこれは蜜が美味しいとのことで、それと摘んで口にすると、甘い味がしました。
そのほかに蝶類、一文字セセリ、これは秋の先触れだそうです。やはり暑いと言っても季節は秋に差し掛かっているのですね。コミスジ(羽根に白い筋が横に入っている)蝶、ムラサキシジミ、大名セセリ(羽根に紋のような白が入っている)、またこの地になかった外来種のアカボシゴマダラ(黒い地色に薄緑の模様、後羽の外側に赤いリングが並んでいる)、とても綺麗だが中国産で藤沢の愛好家が放したのが元で、温暖化もあって繁殖したということ、でも生態系から言えば困ったものだということです。
その他珍しいというマルタンヤンマ。また、オサムシも草むらに。
2つの田んぼの稲は最初の田んぼはもうしっかり実をつけて、青々と育っていましたし、次の田んぼは少し成長が遅れていますが順調に育っていました。今年は暑さが厳しいので、実りはいいのかも知れません。では今日はこれまで。

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