「菊池洋子 ピアノリサイタル」に行く

最近ピアノに人気が出ているそうだが、日本にも若くすぐれたピアニストも輩出しているようだ。
先日この「国内外で活躍をしている才色兼備のライジングスター」と紹介されている菊池洋子のリサイタルを聴きに行った。
実は、フォルテピアノとモダンピアノの2台を使っての演奏というので、大変興味がそそられた。今TVでもピアノの歴史を紹介している番組があり、またモーツアルトもそのピアノの変遷期を生きた音楽家であったので、ほんの少しだが知識も出来たからである。
当然のようだが、曲にはモーツアルトが入っていた。
一部は、
 モーツアルト:ピアノソナタ ニ長調 K.311
         きらきら星変奏曲 K.265
         ピアノソナタ イ短調 K.310
これをフォルテピアノで演奏。フォルテピアノについても演奏家自身による簡単な説明があった。
きらきら星はよく知られた曲だが、単純な楽しいメロディーがこんなにさまざまに変奏、変幻されていくものよ、とモーツアルトが演奏しているのを想像させるような楽しく巧みな演奏だった。
二部は、
  武満徹:雨の樹素描
  ブラームス:ヘンデル主題による変奏曲 Op .24
これはモダンピアノ使用。
両方並べて聴くとその違いが良く分って面白かった。やはりフォルテピアノはきらきらした宮中での演奏などが浮かんでくるようで優雅で繊細な音色があり、モダンピアノは知的合理的な力強い響きがあり、それぞれに楽器の女王といわれるだけの魅力がある。ブラームスの変奏曲もその演奏者の技巧の巧みさが華やかに表現される曲のようで、聴衆はそれほど多くはなかったが、ブラボーの声が聞こえてきた。

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