「第九」を聴きに行く

今朝は冷え込んで、鳥の水のみ場に薄く氷が張っていた。
屋根に霜が下りるのはもう何日も前からだが・・・。
12日の宵、上野の東京文化会館に早々と『第九』を聴きに行った。
Tさんが、このブログでも前に紹介した合唱団「東京コール・フリーデ」に属しているので、そのお蔭で最近は毎年愉しんでいる。(東京シティ・フィルハーモニック 指揮:北原幸男)
こんな風に第九がもてはやされるのは日本だけだそうだが、やはりベートーベンは年末に合う気がする。寒風に落ち葉が(所によっては雪が)舞う中、一年の間にたまった塵や埃、悩みや苦しみ、不愉快なことを、オーケストラの管弦楽器、打楽器の力強い響きが背をたたいて押し出してくれ、元気が取り戻せるような感じになるのでは・・・と思ったりする。
いつものように第一部はソリストたちの「珠玉のオペラ・アリア集」で、「鳥の歌」や「オレンジの花咲く国・・」・・・など。第二部が、いよいよお待ちかねの合唱つきの第九。
ここの公演の歴史は古く、今年は28年目のようである。第一回のオケの指揮者は渡辺暁雄でその後大町陽一郎、石丸寛など私も知っている名前がある。しかし最近は合唱団員不足で、この練習に向かっての結団式があった9月には60名しか集まらなかったそうで、しかしその後の実行委員たちの尽力もあって、最終的には160名以上になったとの事。それでも少数精鋭で頑張ったと、最後の挨拶で合唱指揮の伊佐治邦治氏が述べていたが、確かに合唱もオーケストラもしっかりした音色で熱気が感じられた。今年は一度も眠らなかった、と共に聴いた友達の一人が笑いながら感想を述べていた。
Tさんも実行委員の一人である。

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