タンゴコンサートに行く

書きそびれたことを少し書きます。ちょうど一週間前になりますが、タンゴを聴きに行きました。
門奈紀生ひきいるオルケスタ・アストロリコ楽団、アストロリコとは「素晴らしい天体」の意味のスペイン語の造語で、バンドネオン奏者のアストル・ピアソラはじめ3人の名手に因んでの命名だとか、クラシックとは違った懐かしく切なく熱っぽい雰囲気の魅力で心が揺さぶられました。
バンドネオン奏者は門奈氏のほか4人、その他ヴァイオリン,ビオラ,ギター、チェロ、コントラバス、ピアノと総勢若手11人を率いています。本場南米からもレギュラーメンバーとして歌手、友情出演のダンサーのカップルも加わっての素晴らしい舞台でした。聞きなれたものも混じっていて、歌手のロベルト・デ・ロサーノ氏は、パーキンソン病だそうでマイクを持つ手が震えるのでご容赦をといっていましたが歌唱力の衰えはなく、さすがアルゼンチンの歌い手で心を震わせ、同じ地の出身ホセ・マリア&ラウラのペアのダンスも、洗練されたエロチシズムとはこういうものかと思わせるような、肢体の美しさはもちろん、足のさばきや表情の、端正で技巧的な振りの数々に感嘆させられました。
小ホールとはいえ舞台の上でのタンゴはどんなものなのだろうと、イメージできませんでしたが、なかなか楽しいもので、最後は聴衆も歌にあわせて手拍子で参加して盛り上がりました。実はアルゼンチン大使も招待されていたようで、最後に紹介され拍手で迎えられました。
門奈氏は本場でも強い支持を受けているとのことで、日本では引っ張りだこ、これから岩波ホールで始まる映画「二人日和」の音楽も手がけたのだそうです。それも楽しみです。
 

カテゴリー: 日録 パーマリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です