こんな詩が書きたかった!

Rilke ゛ Das Buch der Bilder ゜ eingang
Wer du auch seist: am Abend tritt hinaus
aus deiner Stube, drin du alles weißt;
als letztes vor der Ferne liegt dein Haus:
wer du auch seist.
Mit deinen Augen, welche müde kaum
von der verbrauchten Schwelle sich befrein,
hebst du ganz langsam einen schwarzen Baum
und stellst ihn vor den Himmel: schlank, allein.
Und hast die Welt gemacht. Und sie ist groß
und wie ein Wort, das noch im Schweigen reift.
Und wie dein Wille ihren Sinn begreift,
lassen sie deine Augen zärtlich los…
リルケ  「形象詩集」  序詩 富士川英郎訳
君がどんな人でもいい 夕(ゆうべ)がきたら
知りつくした部屋から出てみたまえ
君の住居(すまい)は 遠景の前に立つ最後の家に変わっている
君がどんな人でもいい
踏み減らした敷居から ほとんど離れようとせぬ
疲れた眼で
おもむろに君は一本の黒い木を高め
それを大空の前に立たせる ほっそりと孤独に
こうして君は世界を造った その世界は大きく
沈黙のうちにみのることばのようだ
そして君の意志が その意味をつかむにつれて
君の眼は やさしくその世界を放す……
この詩はyou tube にないので、発音がわかりません。でも、電子辞書に豆電池をいれたので、
すこし単語がわかりました。
welt ヴェルト 世界
gemacht ゲマはト 造られた
wer ヴェーア 誰
Abend アーベント 日暮れ時
 この四つがわかれば、今日はいいでしよう。
 リルケはやがて「世界ー内ー存在」ということをいうようになります。
 この頃はまだ、世界はそんなに壊れていなかったのでしょう。いまは、世界という観念もすこし変わっているかも、知れません。壊れた世界の穴を埋めながら、世界を造るのは容易ではありません。
 でも、この詩の魅力はそれとは別にあるようです。何かが可能だと思わせるのです。

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