新人オーディション

 戦争によるあらゆる辛酸と屈辱をなめていた頃のはなしです。
 「多くの死と醜悪さに直面し、飢餓と貧困に突き落とされた人びとにとって、戦争を支持してしまったことへの悔恨は大きかった。1946年6月、映画会社の東宝が敗戦後第一回の新人オーディションを行ない、
三船敏郎や久我美子が採用された。そのときの課題のセリフは、
「私はバカだった。ほんとうにバカだった。バカだった」というものだった。」
赤塚行雄「戦後欲望史」1984年、講談社文庫、第一巻、225頁
小熊英二「<民主>と<愛国>」新曜社、第一章モラルの焦土63頁。

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