梅雨入り宣言が出て、ベランダのノカンゾウの花の上に雨が降りしきっている。
はがきの詩画集のシリーズが一段落したので、好きな本や言葉など、折々に
入れてみたいと思います。
(…私は詩を書いていたが、そうすることによって、私を超えて偉大な何ものか、少なくとも
私自身ではない何かに仕えていた。人は自分を追跡することで、「自己発見」をするのでは
なく、その反対に何かしらほかのものを追跡し,なんらかの規律あるいは日常の仕事(たとえ
それがベッドメーキングのような日課であってさえ)をとおして、自分が誰であり、誰になりた
いかを知るのだ。)メイ・サートン「海辺の家」(武田尚子訳)より
またこういうことも書いている。
(しかし私は、女であるばあいには、人間として充実した人生を送りつつ最高度のオリジナルな
仕事をすることは不可能に近いという、私自身のかたくなな見解につきあたるのである。)
と、どきっとするような言葉もある。メイ・サートンの本はどれも立ち戻ってまた読みたくなる。
ちなみにメイ・サートンはすぐれた庭造りの名手でもあった。彼女は生涯詩を書くのと同じように
手を抜かずに庭をつくり続けたのだろう。
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