私は筆まめな人間である。
達筆であるわけでもないのだけれど
選んだ紙に送る相手を思いながら近況やらを文字と絵と写真と
時には用途もなく買ってしまったリボンなどを
コラージュして書き並べること度々。
手紙を書く理由?
なによりも書いてももらっても、楽しいしうれしいから、だと思う。
こんなにデジタルな時代になっているのにーと人は不思議がられるけれど
手紙にはなんとも言えない不思議な力があるようで。
その時に込めた気持ちは封を開けた瞬間から相手に伝わるし
もらった時もそうだと思う。(だから嘘を書いてたらバレまする。)
常々そう思っていた私がちょっと見つけた面白いタイトルの本。
「代筆屋」辻仁成 著。
この著者の本、今まで読むのが億劫で敬遠していたのだけど
前より「代筆屋」という職業に興味を持っていた私
(そんな職業本当にあるのかなー?とか。)にはそそられる1冊。
本の内容は作家として売れる前に代筆を引き受けていた頃の話。(音楽やっていた時代?)
といっても登場人物はもちろん仮名で短編の小説のようになっている。
代筆を依頼される手紙はというと、これがいろいろでラブレターとか遺書とか
死んだ孫からの祖母への手紙なんていうのもあって、依頼してくる年齢層も様々。
代筆屋という職業はものすごく人間くさいものなんだねぇ。
今後も筆まめな私が代筆屋に依頼することはないだろうけど
なかなか面白い本日の1冊です。
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